寺沢武一「COBRA THE ANIMATION」

コブラ タイム・ドライブ VOL.1 特別版 [DVD]

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最近、レンタルショップに行っても観たい映画が見つからないことが多くて、アニメを借りてしまうことが多い。

寺沢武一さんの「コブラ」のOVAを借りたら、もう何十年も前に見たテレビシリーズが思い出された。とても素晴らしいアニメで夢中になった記憶がある。

寺沢さんの漫画は日本人には無い独特のセンスがあって好きである。

寺沢氏の描く女性はすごく露出度が高いが、猥褻な感じが全く無い。とても綺麗で洗練されている。
キャラクターだけでなく全ての造型にこだわりがある。ものすごくアメリカ的なのだが日本人的な繊細さがある。出発点はアメコミだと思うが寺沢氏以外の誰にも真似できない独創的な境地である。


WIKIを見ていたらテレビ版の主題歌を歌っておられた前野曜子さんが40歳で亡くなっておられたことを思い出した。私たちの世代には角川映画の「蘇る金狼」のイメージが強いが、「コブラ」のテレビ版の主題化もOP、ED、共にとても良い歌だった。特にEDの「シークレット・デザイアー」が大好きだった)

今でもアニメは好きだが、なぜか最近のアニメに食指が動かない。

洗練されているという感覚は受けるのだが<圧倒的な個性>や<圧倒的な魅力>というのが感じられないのである。昔のアニメは荒削りで細部には問題も多かったが、それを補って余りある何かがあった。その何かがなくなりつつある。

多分、映画やテレビドラマをあまり観たくなくなってことと関係があるのだろう。

『何かが足りない』

というフラストレーションがいつもあるのである。一体この感覚は何なのだろうかと時々考える。


それどころか最近の若い世代の人達を見ているとみんな同じに見えてしまうのである。
私が歳をとったからなのか、私に見る眼が無いのか、あるいはもっと別の理由があるのか。

人間の存在感が希薄になった為に、生み出される作品も存在感を失いつつあるような気がする。それは少し心配なことである。

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