「葬式は、要らない」VS立ち読み男 その2
- 出版社/メーカー: 大法輪閣
- 発売日: 2010/02/08
- メディア: 雑誌
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本屋に行って「大法輪」を手に取ったら特集が「これでわかる密教」だったので思わず買ってしまった。
念の為に付け加えると「大法輪」というのはお坊さんが読者の大半であろうと推察される仏教関係の雑誌である。「寺門興隆」のような時事的な内容は少なく、執筆者も僧侶や仏教学者が多い。※
何年ぶりかで購入したのだが最初のページに「こころと身体を養う精進料理」というタイトルで精進料理が載っている。以前より随分ソフトな誌面になっている。執筆者は以前、このブログでも取り上げた高梨尚之住職である。
早速、パラ読みすると泉雅子さんが寄稿されているのだが肩書きに「女優・真言宗僧侶」とある。一体いつの間に出家されたのか…
他にも私達の年代には「孔雀王」でお馴染みの漫画家荻野真さんも寄稿されている。
曼荼羅の解説は真言宗僧侶で漫画家の悟東あすかさんという方である。
真言宗僧侶×漫画家
こんな方が存在されていたとは…
たまには「大法輪」を買ってみるものである。
【大法輪】http://www.daihorin-kaku.com/
- 作者: 島田裕巳
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/01/28
- メディア: 新書
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書店に行ったのは昨日取り上げた「葬式は、いらない」の続きを立ち読みするためである。
どうも買う気にならない…
最近、かの小沢氏が日本仏教について「死ねばだれでも成仏できる」と発言したことをめぐってちょっとした話題になった。
死体を「ホトケさん」と言ったりするが、狭義には死ぬことと成仏は別物であると思っている。
私が葬儀に際して願うのは故人が今生での様々な想い、とりわけマイナスの想いをきちんと脱し、清算することで魂が平安のうちに中陰を向かえることである。併せて遺族親族が故人の死を正しい形で受容してもらうということである。
それが仏教の持つ<法の力>ではないかと思っている。
島田さんという方はどうも仏教の<法の力>は無いと思っておられるらしい。
<法の力>というようなものが存在しないとするなら、島田氏の結論は全く納得がいく。
葬儀には<法の力>の無いのだから、その葬儀に数百万をかけたり、高額な戒名料を払うのは贅沢であり、不合理であるという結論になるのだろう。
島田氏はどのように考えているのだろうか?
つまり人は死ねば、物質としての肉体は荼毘にふされて、それで全てが終わりと考えておられるのだろうか?
一度聞いてみたいところである。
島田氏は葬儀が終わればば祭壇は片付けられ、後には何も残らない、そのようなものに一体高額のお金を費やす必要があるのか…と書いておられるが、各種の祭りをはじめとする伝統芸能、冠婚葬祭の多くは、儀式が終われば何も残らないことが多い。
それらは全て無駄なのだろうか?
お台場にできたガンダムの等身大像とツーショットで撮影できる権利がヤフオクに出品されて260万で落札されたが、これは無駄だろうか?
何に幾ら払うかは個人の自由である。ファーストガンダム世代としてはガンダムとのツーショットはちょっと羨ましいくらいである(笑)
ただ僧侶である私自身が見ていて葬儀は不合理であると思うことも多々あるのも事実あのである。
島田氏が宗教学者という立場から葬儀を取り上げて下さったことは葬儀のあり方に文字通り一石を投じられたた訳であり有難いことかもしれない。
この続きはもう少し書いてみたいと思う。
(明日は花の寺霊場会の総会なので更新できるか不明です)
※ 私は「大法輪」の読者はお坊さんが多いと思っていたのですが、一般の読者の方が多いというご教授を頂きました。
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