山寺のらんまん日記

【山寺の写真日記


終日珍しいほどの快晴。予報によれば明日はまた天気が崩れる。
当地は晴れ間が少なすぎる。もう少し暖かく、明るい気候にならないものか。
玄関先で梅と蝋梅が咲いている。
蝋梅は蜜のような甘い香りが心地よい。桃は花の少ない時期なので一層艶やかな気がする。



山寺の境内は奥が山林になっているが、昔の山城の跡があるらしいことが分かった。
戦国時代には全国におそらく数万から数十万という山城があったのではないかと思う。城といっても見張り小屋と堀くらいしかなかったと思うが、本格的な装備がないと登れないような場所らしく私もこの眼で見たことはない。実際に残っているのは僅かな堀切くらいのようである。

最近の日課は巻き割りである。

11月にかまどでぜんざいを炊くための薪である。薪は乾燥させる必要があるのでこの時期から薪作りが始まる。
かまどの焚口が小さいので5センチ角くらいに割るようにと言われた。一抱えもある原木をちまちまと細かく割っていうのは骨が折れる。3時間以上やると腰痛になるので、毎日2時間ほど薪作りをする。
薪がスパッと割れるとまことに気分爽快である。これは薪を割ったことのある人でないとわからないだろう。

ウツのような気分の人にこういった作業をやってもらったらとても気分が変わるのではないかと思うことがある。
全く無気力になっていると難しいが、自己否定のような気分のときに薪を割ったり、木を切り倒したりといった作業をすると確実に気分が変わる。こういった体験を若い人にさせたいと思うことがある。
新聞に中学生の2人に1人、高校生の3人に1人が<自分をダメな人間>だと思っているという記事が載っていた。(3月14日付け京都新聞「凡語」)。この自己否定ぶりは何だろうか…
子供が家の手伝いをするのが当たり前の頃は子供にも役割があった。その役割がなくなりつつある。そして子供達はゲームやインターネットのような情報や視覚だけの世界に没入している。
自然の中で五感や肉体を駆使して働くことはその対極の世界という気がする。自然や田舎というのはもっと面白いぞといいたくなることがある。



巻き割りに疲れたのでコーヒーで一服。
友人が庄谷というメチャクチャ美味しいクッキーを送ってくれた。今日は最後の一袋を開けた。

【庄谷オンラインショップ】http://www.shotani.com/top.html


この時期足元には小さな野の花が沢山咲いている。
野の花はいい。なんという名前か知らないが、この時期足元に無数の淡い藍色の小さな花が咲いている。
名前を知りたいとも思わない。ただ咲いてくれていることが無性に嬉しいことがある。久しぶりの太陽に照らされて花も喜んでいるように見えた。




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