彼岸の風景

【お知らせ】
本日、HPを少々更新致しました。
ご笑覧下さいませ
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7ヶ月の娘が時々夜泣きをする。

私はかなり寝つきがいいほうだが、夜泣きで目が覚めて、取り留めの無いことを考えだすと寝られなくなることがある。そんな時間がもったいないので、そういう時は座禅をすることにした。禅宗風の座禅、真言宗の阿字観、自観法という仙道系の座禅を行うこともある。雑念が途切れることがないので真似事の域を出ないが楽しい時間である。

今朝も朝4時頃に娘の泣き声で目が覚めたら眠れなくなったので座を組んだ。
最初は暗かった室内がだんだん明るくなってきた。廊下に背を向けていたのだが、襖がだんだんと明るくなり、5時ころになると一斉に野鳥が鳴き始めた。ウグイスとカラスくらいしか声の区別が付かないが、いろんな種類の鳥の囀りを聞きながら座っているととても心地良かった。

本日は彼岸の入りである。

何軒かの檀家さんに彼岸のお経を頼まれた。田舎道を車で走っていると、山から田んぼにかけて白い、薄い靄が漂っていた。それがとても春らしい。

彼岸のお経が済むと西国観音霊場の松尾寺へ彼岸の供養に行った。

松尾寺は青葉山という山の中腹にある。松尾寺は近郷一の名刹であるがかなり勾配の急な山道を登る。車で山道を登っていると杉の植林の間から灰色の小さなリスが道端に出てきて、じっと私の車を見ていた。


松尾寺に着くと控え室に通された。(お坊さんは行事の始まる30分前に集合というのがこの地域の慣習である。)
控え室のテレビでは国会中継をやっていた。

相変わらずどうでもいい内容…

菅大臣が寝ているのか起きているのかよく分からない。
寝ているようでもあり、起きているようでもあり、ものすごい微妙な感じである。

『菅眠、暁を覚えず』 

というところか…
それに対して隣の鳩山さんがカッと眼を見開いている。国政に賭ける気迫というよりは

「自分は絶対に寝ないぞっ!」

とでもいうような顔付きである。この二人の取り合わせがちょっと笑えた。

国政は相変わらず混乱して収束する気配もない。そのゆるい感じが春らしいといえなくもないかもしれない。

これから21日の中日まで毎日松尾寺で彼岸の供養に出仕する。

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