目玉親父のいる仏壇屋さん  その2

  
本日は兼務している多禰寺へ留守番に出かけた。

一日中雨でお参りは年配のご夫婦が一組のみ。
和歌山県から来られたご夫婦で西国薬師霊場を巡っておられるとのことだった。

本堂を開けて中でお参りして頂いた。
「雨の中のお参りは大変ですね」と言ったら、ご夫婦はみかん農家の方で雨の時だけ作業が休みになるので、雨の日はいつもお参りなのだと仰った。

晴耕雨読ではないが、晴れたら外で働き、雨の日はお参りという生活も素敵だなと思った。
穏やかなお二人の顔を見ていると、私まで心が和んだ。外は雨でも心は晴れの一日となった。


さて、昨日の続きである。



西本仏壇の2階は主にお仏壇と軸物のショウルームになっている。品揃えはかなりの数である。

お仏壇というのは高い買い物に入るかもしれない。

友人の女性が嫁いだ某地域は一財産はたいてお仏壇を買うという慣習のある地域で、お仏壇を大事にするのは良いことだが、お線香やロウソクを焚いても、煤がつかないように、すぐ火を消してしまうのだという。「変ですよね」とその女性は笑っていた。
お仏壇を大切にするといってもいろんな形がある。

独身の方や若いご夫婦はお仏壇を持たない方も多い。

仏壇を持つのは本家だけで、分家は仏壇を持たないという地域もあるようだが、私は例え小さくても仏壇やそれに代わるものがあるべきだと思う。

神仏やご先祖を拝む、感謝するということは仏壇という<形>が無くても可能だが、仏壇のようなものがあったほうが気持ちが入りやすいからである。

西本仏壇には3万円くらいのお仏壇がいろいろ置いてあった。
現代仏壇についてishida様からコメントを頂いたが、モダンなデザインの仏壇というのも悪くないものである。西本仏壇に現代風の仏壇が置いてある。洋間にも合いそうなものが多かった。



あまり知られていないが仏壇というのは上下セパレートになるものも多い。
自宅にスペースがなければお仏壇の下の部分を省略するというのも一案である。
私の友人も引越した先に仏間のような壇があったので、お仏壇の上半分をそこに置いて、熱心にお参りしている。

とにかく最初はそうした簡易なものでいいから、神仏や先祖を祀るという生活を始めてほしいと思っている。

それも無理なら経机や前机と呼ばれる小さな机や縦長のボックス型の家具を使って仏壇の代用をされることをお勧めしている。

尚、小さな子供さんの居られる家では、火の後始末や火遊びには要注意である。

だが、親が神仏に手を合わせている姿を見せることは幼児教育としてもとても大切ではないかと思う。
子供が産まれてどう育てたらよいか悩む若い親御さんも多いが、自宅にお仏壇を祀って手を合わせることを教えることはとても大事ではないかという気がする。

親が手を合わせている姿を子供達に見せることはとても大切である。
この世は全て物質的世界であるという間違った考えや価値観が広がっていることは悲しいことだが、戦後、神仏や先祖を祀るということをしなくなったことの代償は決して小さくないと感じている。

何しろ100均のお店へ行けば仏事用の仏器まで売っている時代である。
西本さんには申し訳ないが、りん棒とか仏器くらいは100均のものでも十分である。
最初はお金を掛けなくても良い。

神仏や先祖を祀り、感謝を奉げるという生活を少しでも多くの方に始めてもらいたいと思っている。

そういえばドラえもんの提灯も売っていたが、もう売れてしまっただろうか。
一番売れ残りそうなのはやはり目玉親父だが…


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【西本仏壇 舞鶴店】
西舞鶴のICを降りてすぐのところにあります。JR真倉駅のそばです。
品揃えが豊富なのと、接客がとても丁寧で好感が持てるお店です。
(0773)76-9188




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