白象の管理へのお礼の仕方

お寺には独特の言葉の世界がある。

兼務している本堂の内陣に幕が張ってあって、住職の代に新調したものである。
住職の名前の上に「幻住」と書いてある。

 幻住  ぶろぐ坊

みたいな感じである。「現住」なら「現在、住持している」くらいのことで了解できるのだが「幻」とは分かりにくい…

そういえば芭蕉にも「幻住庵」というのがでてきた。
「仮の」とか「かりそめの」くらいの意味にとれば或る種の謙辞と言えなくもない。


地元の仏教会で主催する花まつりでは大きな白象の模型を引いてパレードするが、その白象を保管して下さったお寺にお礼をすることになった。

お礼を渡すことになって表書はなんと書くべきか迷った。

「寸志」でいいのだろうか?少し漠然としすぎている…
「管理費」や「保管料」というのは事務的すぎる…

「白象管理費」というのも考えたが、白象を管理というのも変である。
「仏具収蔵御礼」。白象は仏具というには大きすぎる…

相当考えて「御蔵料」という言葉を思いついた。「御蔵入り」というとあまりいい意味では使われないが、一番マシかなという気がするのだが。いい表現があったら誰か教えて貰いたいものである。

とにかく私は事務的なことが苦手である。

お盆が終わった直後に、10カ寺ほどのお寺に通知を出した。
何度も文面を見直してからプリントアウトしてメール便で出した。

メール便を出してから、一番上に書かれた宛名のところの「御住職様各位」と書いたつもりが

「後住職様各位」

となっていたことに気がついた。確認する時、一番上の宛名の部分だけ見落としていたのである…

偉い御住職ばかりなのでちょっとブルーになった。


通知を出したのは真言宗以外の寺院の方ばかりなので…

真言宗では住職に最高の敬意を表すために『後』という字を使うのです。これは『後代に語り継がれる素晴らしい住職』という意味なのです』

という言い訳を考えているが、多分通用しないだろう…

 ブログランキ

ング・にほんブログ村へ
にほんブログ村←丹後の山寺に住む副住職に応援のクリックをポチッとおねがいします(^人^)1クリックで1000番くらい全体の順位が変わりますので貴重な1票を宜しくお願いいたします!このブログの大半は個人的などーでもいい喜怒哀楽と雑事ですが、できればこのブログを通じて仏教やお寺というものに理解を深めて頂けたら…と思っております。ランキングの順位が上がるほどいろんな方に見ていただくチャンスが増えますので、ご協力頂ければ幸いに思います。合掌