お坊さんが思わず…

回文という言葉遊びがあります。

『庭にワニ』『ダンスがすんだ』『指圧待つ足』『またたび浴びたタマ』…

後ろから読んでも同じ音になります。
そこで『文字回文』というのを思いつきました。
先日思いついたのが

「出家が家出(しゅっけがいえで)」

ご存じかと思いますが、僧侶のことを「出家」といいます。

出家とは家庭を離れるということと、火宅というこの世そのものを離れるという意味があるようですが、お坊さんになり、住職になると、お寺というものがどーんと肩に乗っかってくる感じがします。

長い歴史を持つお寺をどう次代に引き継いでいくか、檀家さんへの責任、地域の人との関係、本堂をはじめとする古くて大きな建物はどんどん老朽化していき、一方で檀家さんの高齢化とお寺離れ、後継者難、そして社会全体が仏教や仏事から遠ざかり、今や葬式もしなくていいという人がどんどん増えている…そんなこんなで思わず、お坊さんが思わず…

「嗚呼、家出したいっ!」…みたいな(笑)

最近、お寺や仏教全体にものすごい逆風が吹いているという感じがします。

先日もNHKの朝の番組で堂々と家族葬しましょうという特集があったそうです。
家族葬はお金もかからなくて故人とゆっくりお別れのできる素晴らしい葬儀です
…みたいな。家族葬の次は直葬、そしてその次はただ火葬してお終いという流れが見えてきます。

葬儀や法事といった仏事に全く意味がないのなら廃れていくことはやむを得ないと思いますし、私もさっさと廃業して自分のやりたいことを他に見つけたいと思います。実際いろいろやりたいこともあります。東洋医学の研究とか、モビルスーツの研究とか(笑)
ですが仏教や仏事には深い意味があり、仏教を学んで実践していくことは人生を乗り越え、幸福になるために素晴らしく頼りになる存在だと思っています。仏教は人生の攻略本になるのです。
それをどう伝えていったらいいものかと…

仏教が伝えていることの中には正しいことだけでなく、間違って伝えられたことも、誤解されていることもあるかと思います。そして受け入れる側も自分のエゴや目先の欲でそれらを判別し、ごっちゃになってしまっているものが沢山あるように思います。そして私たち僧侶のなかにも反省すべき点がいくつもあります。
それをどう解きほぐしていくか、どう伝えていくか…

なんとか頑張っていきたいと思いますので、これからも気長にお付き合い頂ければ幸いに思います。

残暑厳しき折、どうぞ皆様ご自愛下さいませ。合掌


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