警棒と手錠を持った観音様

【お知らせ】
HPを少々更新いたしました。ご照覧頂ければ幸いです。
http://ujimaccya69.web.infoseek.co.jp/



【今月の『寺門興隆』】

お坊さん専門雑誌「寺門興隆」(興山社)は今月も楽しい話題が盛りだくさん。

愛知県の大昌寺に建立された観音様は手錠と警棒を持って立っておられるお姿。
お名前は『サトケ観音』様である。
「サトケ」とは詐欺封じ、盗難防止、怪我避けの頭文字からとったのだという。
石像の脇にはちゃんと鷺(サギ!)の石像まである…

防犯の仏様としてはお不動様のほうがぴったりくる。
お不動様は剣を持ち、綱を持っておられるからである。
ただイメージ的にあまりにぴったりすぎて、やはり観音様のほうがインパクトがあるというのも面白い。

ちょっと観てみたい…
【関連記事】http://www.asahi.com/national/update/0914/NGY201009140014.html

もう一体は山梨県の宝寿院に建立された『供智聞き地蔵尊』。
これは何と読むかというと「ぐちききじぞうそん」である。

この仏様は愚痴を聴いて下さる仏様なのである!
この仏様の前で何時間も愚痴を言って帰られる方もあるとのこと。


悩みというのは口に出しても何ら変わるはずのないものである…
ところが悩みを口に出すことで、実は悩みの一部は全てとはいわないまでも、軽くなるのである。これは不思議なことである。
悩みというのは他人に悩みを打ち明けられない、悩みを表現できない、悩みを受け止めてくれる人がいないという苦しみや悲しみとセットになっているのではないうかという気がする。だから悩みをなんらかの形で表現することでそういった部分が解消に向かうのかもしっれない。

誰にでも悩みがあるがその悩みを書きだしたり、人に伝えることで悩みは形を変え始める。
それが人々の救済の糸口になればとても素晴らしいのだがなかなか難しい。


防犯にしろ悩みの聞き手にしろ様のお姿の中に現代の世相が反映しているようで興味深い。
 

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