針葉樹林の薪 「死後体験」にご用心 世界は唯識の幻か
子供の為に毎日2回くらいお風呂を焚くようになったら、どんどん薪が減ってきた。
知人から杉や松の薪を沢山頂いてこの冬はようやくしのぐことができた。来年は薪の備蓄をしっかりしないといけないと反省。
杉や松は他の広葉樹に比べると火力が強い、一気に水の温度が上がる、、芯から暖まる感触は薪のお風呂ならではだが、独特のピリピリした感じがある。灯油のボイラーで沸かしたお湯とも違う。なかなか興味深い。
針葉樹林の薪は火力が強すぎて釜が痛みやすいのと、煤が出やすいとのことで、煙突掃除が少し思いやられるが、背に腹は代えられない。薪で焚いたお風呂暖かさでなんとか今年の冬を乗り切れたのだから。
「臨死体験」を超える死後体験―米国モンロー研究所のヘミシンク技術が、死後の世界探訪を可能にした!
- 作者: 坂本政道
- 出版社/メーカー: ハート出版
- 発売日: 2003/04/16
- メディア: 単行本
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先日、ブックオフで「死後体験」を105円で購入。
米国で開発されたヘミシンクという音響技術があり、簡単に変性意識に入れるというのだ。
(座禅や瞑想も一種の変性意識と言えなくはない)
一読してがっかり…
著者は決して悪い方ではないのだが、自分の経験したことを自分のいいように解釈しているきらいがあるからだ。
友人にこうしたことに滅法詳しい人物がおり、このヘミシンクについて尋ねた。
「ヘミシンクって知ってます?」
「ええ、CDで体験しましたよ、簡単に幽体離脱みたいな状態になりますね」
「…もしかしてそれ凄い危険じゃないですか」
「そうなんですよお勧めしませんね」
なぜ危険かというと、このヘミシンクは座禅で魔境と言われるような体験を指して、死後体験したといいかねない危険をはらんでいるからだ。真言宗だと護身法という印を結んで自身を結界する。座禅などはお寺で行うのでその環境自体が護られた場であると言えるが、個人が好奇心で幽体離脱のようなことを繰り返してていたら非常に危なっかしい。
誰の心の奥にも深い欲望や恐怖、憎悪などがあるが、変性意識に入るとこれらが顕在化してしまうことがある。
或いは、自分の願望がつくり出した世界をあたかも自分の客観的体験のように感じることすらある。
こういったことに関心がおありの方に警告の意味で一文を記した次第である。
- 作者: 横山紘一
- 出版社/メーカー: 大法輪閣
- 発売日: 2001/07
- メディア: 単行本
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『「唯識」という生き方 自分を変える仏教の心理学』から気に入った一節を御紹介したい。
冒頭の「般若の空」とは、般若=<智慧>によって本来は固定普遍でない事象が絶対性をもたないことを観じたくらいの意味だろうか。
私の友人に猿の脳を使って視覚の研究をしている人がいますが、彼がある日、興奮気味に私に、「般若の空が実験でわかりましたよ」と語ってくれました。彼は実験の結果、例えば、水平に動く物体と垂直に落ちる物体とをとらえる脳細胞は、両者において全く違う細胞群であることを発見したのです。このことから私たちは、次のように結論することができます。
「私がいま、見、聞き、触れ、考えるこの世界は、私の幾百万、幾千万もの脳細胞の複雑な共同的働きによって作り出された幻影の世界である」と。
無反省に考えると、私の心は、いわば、透明な真っ白な鏡であって、その鏡に外界がそっくりそのまま映し出されると思っています。しかし、この思いはとんでもない間違いです。形にしろ、色にしろ、思いにしろ、そして言葉にしろ、すべて私の心の中にある影像であり、構えであり、鋳型です。私が認識する世界は、絵師がキャンパスの上に絵の具で絵を描くように、私の中にあるさまざまな絵の具で描き出したものにすぎないのです。
ですから、世界は私は認識するが如くには存在しません。世界は幻の如く、夢の如き存在にすぎないのです。
【告知】
「生きがいの創造」シリーズの著者である飯田史彦先生の講演会を舞鶴で開催することが決定いましました。
期日は10月23日(日)。主催は舞鶴東仏教会です。詳細が決まりましたら、当ブログにて告知を行います。
- 作者: 飯田史彦
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