EXILEがヤバい 西行と乳房

 
mixiのニュースで「ダンスがヤバいと思うアーティスト」という項目があり、1位がEXILEだった。

私はてっきり「ヤバイ」=「下手、駄目」だと思っていたら間逆の意味で使っていたので笑ってしまった。こういう時に歳を感じてしまう。いい意味でも悪い意味でも。



娘の“ちょっとしたテロ攻撃”に悩まされている。

電話やネットが使えなくなって慌てていたら、娘がルーターの電源を切っていたりとか、ストーブが点かないので焦っていたら、いつの間にかチャイルドロックがオンにされていたりとか、車の鍵や家の鍵を冷蔵庫の下に押しこまれそうになったりとか…

西行 (新潮文庫)

西行 (新潮文庫)

  

 あわれみし乳房のこともわすれけり我悲しみの苦のみおぼえて


地獄絵を見た西行法師が詠んだとされる歌である。

モオツァルト・無常という事 (新潮文庫)

モオツァルト・無常という事 (新潮文庫)

小林秀雄の古典論はその生涯の作品の中でも白眉の存在だと思うが、西行について書かれた一文の中にこの歌があったと記憶している。
西行は人間の業のようなものを見たのだろうか


娘が乳房を吸っている時に時々この歌を思い出す。
全然、文脈には合わないのだが…


毎晩のように娘が起きて母乳を求める。
一晩に十回近く起きることもある。妻も疲労困憊の様子。
こればかりは私が代わる訳にはいかないので、申し訳ないと思いながら寝ているしかない。


母乳を飲む娘の顔を見ていると、感動とも不思議ともつかない感覚が生じる。
私には「美味しそう」とか「満足そう」といった日常的なものが感じられない。


極度の集中と極度のリラックスといっていいかもしれない。
私には荘厳や神聖というものに近い気がする。
このことがどういうことを意味するのか良く分からないが、もしかしたら人間が全てを委ねきっていることから生じる表情なのかもしれない。

宗教の原点が母親の乳房にあると言っては言いすぎだろうか。


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