2次元少女VS「漫画説法」

連日のように新聞の一面は震災と原発関連の記事である。
本日の産経紙によれば

『汚染水の出元を調べるために乳白色の入浴剤13キロを投入したが、経路は判明せずピット内の亀裂を防ぐためにおがくずや、新聞紙、ポリマーなどを投入したが亀裂は塞がらず…』

「ポリマー」はともかく

入浴剤、新聞紙、おがくず…ってものすごく日常的な品々という気がしますが、本当に大丈夫なんでしょうか…

少し不安になりますね。




本日は兼務している観音寺へ
道端にいろんな花の咲いているのが愉しい、
レンギョウタンポポ水仙
鮮やかな黄色は春に似つかわしい。


観音寺への山道は一車線しかない。
時々、檀家さんが反対方向からものすごい勢いで車を走らせてきたるするのでちよっと怖いことがある(笑)

路脇には檀家さんの家が点在している。
天気が良いので畑で作業されている方が多い。



道路沿いの日当たりの良い土手で年配の女性二人が作業着を着たまま、少女のように足を投げ出して座って話に興じていた。
そんな姿もとてもいいものである。
地元に帰って7年あまりになる。最初は田舎での暮らしに戸惑うこともおおかったが、最近ようやく一区切りついた気がする。
田舎が全て良いとは言わない。田舎特有の良くないことも見聞するが、人情の厚さや素朴さは本当に素晴らしいといつも思う。



いろんな方がお参りに来るが、若い女性二人が大阪からお参りの来られて、二人の話を寺務所の受付で聴くとはなしに聞いていた。

「三次元に興味が無いの」と一人が言った。「二次元にしか興味がない」と。
二次元というのはアニメや漫画やネットやゲームの世界ということらしい。コスプレも大好きとのこと。その時ふとコスプレというのは二次元の世界を三次元化することではなくて、三次元を二次元に近づける試みなのではないかとおもった。

多分、彼女のように二次元大好きな人間にとって、三次元というのは面白くない世界なのかもしれない。
久しぶりに眼から鱗の思いがした。

先日、「漫画説法」という番組を見る機会があった。
お坊さんに扮した芸能人数名が雛壇のような所に座ってそれぞれが漫画のエピソードをネタにゲストにいろんな指南をするというのである。漫画談義は大いに結構である…

だが…

お坊さんに扮した芸能人というのが僧衣だけ着て袈裟を着けていない。
これはすごく不自然な気がする。スーツで正装しているのにネクタイは着けていないようなあり得ない不自然さがあるのである。

私の場合、袈裟無しで僧衣を着るという場面は殆どない。
精々、法事の後でお膳に就いて食事をする時か、トイレに行く時である。

「説法」という言葉も大勢に話をするという語感があるが、ここではむしろゲストに向かって説諭する感じである。

一番に違和感のあるのはセットである。

鎧兜のようなものが置いてあったり、造花の桜、に交じって小さな東屋のようなものがあってその中に仏像らしきものが数体置いてある…というセットが何ともチープ。
日本のことを良く知らない外国人が作ったようなセットである。

同じようなことをキリスト教圏やイスラム教圏でやったらどうなるか。

先日も牧師がコーランを焼却して死者まで出る暴動がおこったが、本来宗教をイジるというのは命がけである。日本以外の国では。

単純に仏教をネタにするのが悪いという話ではない。
日本という国がいろんな意味で特別なんだということはもっと多くの方に理解してほしいと思っている。

コスプレヤー達の多くは自分の好きな作品の世界を深く理解し、共感し、現実世界以上に愛している。
仏教風の中途半端なコスプレに爪の垢でも煎じて飲ましてやりたいと思っている。


【漫画説法】http://www.tv-asahi.co.jp/mangaseppo/




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いつもコメント頂く一風書斎様が地震関連リンク集をまとめておられます。
大変、充実した内容ですので是非ご参照くださいませ。
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飯田史彦先生が被災されたとの情報があり現在確認中です。

「生きがいの創造」シリーズの著者である飯田史彦先生の講演会を舞鶴で開催することが決定いましました。
期日は10月23日(日)。主催は舞鶴東仏教会です。詳細が決まりましたら、当ブログにて告知を行います。

[決定版]生きがいの創造

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当山所蔵の快慶作“深沙大将立像”は7月16日から28日まで奈良の国立博物館に出展されます。その前後は不在となりますので、当山の仏像を拝観希望される方は御留意下さいませ。
『天竺へ 三蔵法師3万キロの旅』
http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2011toku/tenjiku/tenjiku_index.html




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