老夫婦のいる風景

ここ数日、駐車場の横にある竹藪を掃除している。


掃除といっても雪で割れた竹を切り倒したり、風呂焚きにする竹を伐り出したりとなかなか力仕事である。

現代農業 2011年 05月号 [雑誌]

現代農業 2011年 05月号 [雑誌]

「現代農業」を読んでいたら、ポーラスという竹炭の作り方が書いてあった。


簡単に表現するなら積んだ竹に火を着け、灰になる前に水を掛けて消し炭状にすることである。

竹を20本ほど積んで火を着けようとしたが、なかなか火が着かない。

竹の細い枝が重なり合って空間ができ、上手く火が回らないのだ。
大量の杉葉と紙くずをを投入してようやく火が着いたと思ったらあっと言う間に灰になってしまった…。

なかなか思い通りにいかないものである。

午前中、妻が娘を予防接種に連れて出かけたので、庫裏には誰も居なくなった。
竹藪を山門を見降ろす小高い場所にあるので来客に注意しながら作業していた。



作業を始めて小一時間ほどで乗用車が一台やってきた。

一組の老夫婦が降りてきた。年齢は70近くに見受けられた。

御主人が甲斐甲斐しく奥さんの面倒を見ているのが分かった。

奥さんの衣服を整え、最後に帽子をかぶせて、その帽子を軽くなでるようにちょんちょんと2回叩いた。
そういえば自分も子供に帽子をかぶせる時、そんな仕草をすることを思い出した。


二人は手をつないでゆっくりゆっくり山門をくぐっていった。
なんとなく心がぽかぽかするような、そんな光景だった。



子供が幼いとそのことに気をとられてなかなか仕事がはかどらないことがある。
全てが子供中心で回ってしまうからだ。
時々、心が頑なになってしまうことがある。
老夫婦の姿を見ていたら気持ちが少し柔らかくなった。



自分もあんな老夫婦になるのだろうか。
自分もあんな老夫婦になれるだろうか。


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