いつか文明を襲う超巨大噴火

関電は日本海側では大きな津波は発生しないと言っていたのに、400年前に若狭地域で大津波が発生したという古文書の記録が発見されたそうである。


超大規模災害が起こったら何ができるか、どのように備えるかというのは早急に長期的対策を考える必要があるだろう。

ただ正直言って<想定を遥かに上回る災害>については打つ手なしという気がしないでもないが…


超大規模災害として地震津波、台風、気候変動、隕石落下などが連想されるが、図書館で借りた「Newton」(2010.11月号)を読んでいたら、人類の存亡に関わる超巨大噴火の可能性が指摘されていた。

Newton (ニュートン) 2010年 11月号 [雑誌]

Newton (ニュートン) 2010年 11月号 [雑誌]



火山の噴火による災害としては1991年の長崎雲仙岳による被害が有名。

この時のマグマの噴出量は約0.2立方キロメートルで、東京ドーム150杯以上と推定される。

7300年前に鹿児島県沖合の薩摩硫黄島付近に鬼界カルデラとよばれる超巨大噴火の痕跡がある。

鬼界カルデラのマグマ噴出量は54立方キロメートル。

琵琶湖の貯水量が27.5立方キロメートルであるということを考えると、琵琶湖の貯水量の2倍のマグマが噴出したことになる。
そして超絶規模の火砕流が起きたにちがいない。



7300年前といえば縄文時代である。

この時代九州には独自の模様の土器を作る文化が発達していたが、鬼界カルデラを作った超巨大噴火の後の年代からは独特の土器文化の痕跡がぱったりなくなるのだという。


ひとつの文化圏が滅んだわけである。

もしこの超巨大噴火が起らず、この文化圏が順当に発展していったとしたら、日本史が変わっていたにちがいない。




カルデラとして有名なのは阿蘇カルデラだが、阿蘇カルデラが出来たのは9万年前。

マグマの噴出量だけで比較すると、阿蘇カルデラは鬼界カルデラのさらに4倍(200立方キロメートル)という途方もない規模だったという。

火砕流の到達範囲は九州全土に及び、一部は山口県、四国に到達。
関西で20センチ、北海道にまで15センチの火山灰が降り積もった。

現在判明している最も大規模な噴火はアメリカ西部の「ラガリータ・カルデラ」でマグマの噴出量は5000立方キロメートルに及ぶという。

想像もつかない規模である…


超巨大噴火が発生すれば、周辺の地域に影響が及ぶだけではない、大量の火山灰が成層圏に達することで、地球全体が寒冷化し、食糧危機などが生じることは必至である。大規模な気候変動、食糧難が政情不安を引き起こすことも必至である。


だが人類の文明はいつかこうした超巨大噴火に遭遇することは間違いない。

7万年前にインドネシアで起った人類史上最大規模の噴火が起こり、トバ・カルデラが形成された。

人類はこの噴火によって、人口が3000人から1万人程度まで減少したとする説も提起されているそうである。

世界人口が3000人〜1万人…

想定外の超大規模災害は津波だけではないのである。

超大規模災害が襲った時に人間はどう立ち向かうのだろうか。
人類に何ができるのだろうか…



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