銀杯草とマムシ  断末魔の不思議な由来

銀杯草が元気に咲きはじめた。

銀杯草は花の白さが潔い。
強健な宿根草で、花期も長いので気に入っている。


去年、少し株分けしたら、株分けした場所のほうが勢いがある。

宿根草も時々は植え替えしたほうが良いと言われたことがあるが、同じ場所に何年も植えないほうが良いのかもしれない。


昨年、古い竹垣が崩れて、基石が直線状に残っている場所があるので、今年はその基石の周りに植えてみようと思っている。




夕方、今にも雨が降りそうな気配になったら、境内に沢山のカエルが闊歩し始めた。

風呂用の薪を取りに行ったら、薪の山のすぐそばにマムシがいた。

たまたま石臼の上に居たので、石臼の白さでマムシの斑(まだら)模様が際立ったのですぐに気が付いたので助かった。
カエルの活動に合わせて蛇達も猟に出かけるのかもしれないと思ったが、考えすぎだろうか。


秘伝マルマ ツボ刺激ヨーガ (講談社+α文庫)

秘伝マルマ ツボ刺激ヨーガ (講談社+α文庫)

最近、非常に刺激を受けたのが伊東武さんの本である。

密教の源流はインドにある。


密教が日本の歴史のなかで消化・吸収される過程で、源流としての密教の持ついろいろな要素が希薄になっている。

東武さん本を読むと、現代のインド文化の混沌の中に密教の源流が未だ脈々と波打っているのが感じられる。



東武氏の作品の魅力は複雑さかもしれない。

紀行文学、幻想小説、実用書、旅人の書きとめたレシピ、宗教書、旅先風景のスケッチ…それらが混然一体となって馥郁たる芳香を放っている…そんな感じだろうか。

その混沌とした感覚は、インドの実像と微妙に響きあい、映りあい、溶けあって燦爛としている。

秘伝マルマ ツボ刺激ヨーガ (講談社+α文庫)

秘伝マルマ ツボ刺激ヨーガ (講談社+α文庫)

とりあえず本日は「秘伝マルマ ツボ刺激ヨーガ」について少し書いてみたい。


「断末魔の悲鳴」…という表現が江戸川乱歩の小説にあったと記憶している。


この断末魔とは仏教用語なのだそうである。


断末魔とは「末魔を絶つ」という意味なのだそうである。


断末魔とはマルマ(マルマン)という言葉に由来し、「死に至る急所」なのだという。


インドの武術ではこのマルマを攻撃することやマルマを敵の攻撃から守ることが攻防の重点なのだという。


何だか「北斗の拳」めいた話だが…

北斗の拳 1 (集英社文庫(コミック版))

北斗の拳 1 (集英社文庫(コミック版))


インド最古の文献である「リグ・ヴェーダ」には帝釈天が巨大な竜のマルマを攻撃して倒すという神話が語られているという。


リグ・ヴェーダ讃歌 (岩波文庫)

リグ・ヴェーダ讃歌 (岩波文庫)

マルマは人体の急所であり、致命の弱点としてだけではなく、人体を賦活させたり、治療するポイントでもあるらしい。

これは中国の<医武一体>の考え方と軌を一にし、実際、マルマの多くが中医学のツボと一致しているという。

マルマとツボの違いは、マルマが<からだ>と<こころ>の交流点とされることである。

またマルマの主要なものはヨーガで重視されるチャクラとして再編されていったのだという。



インドと中国の心身文化は似て非なるものである。
このことは興味の尽きない面白さがある。

例えばインドのアーユルベーダが3つの基本元素のバランスを重視するのに対して中国が陰陽五行を基盤としていること。

或いは中医学で膨大な経点(ツボ)と経絡の医学が発達しながらヨーガのいうチャクラについての記述が殆どみられないことなどなど…

チャクラがマルマを再編してできたものであるというのは本書で初めて知ったが非常に面白いと思った。

本書ではマルマを意識しながらヨーガを行う技法のうち、基本的で即効性のあるものが分かりやすく説明されている。



試してみると身体に効きそうな感覚がある体位がいくつもあった。
明日は伊東氏の「身体に優しいインド」について書いてみたい。



アマゾンのマーケットプレイスなら文庫版の「身体にやさしいインド」が僅か1円で売っている

こんなに面白い本なのにもったいない気がする…



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[決定版]生きがいの創造

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