新ガンダムの夢の跡 インドのヨーギは即身成仏の夢を見るか
10月から始まるガンダムの新シリーズ「ガンダムAGE」の広報が始まった。
やっぱりちょっと違うねえ…
【関連記事】http://gigazine.net/news/20110613_mobile_suite_gundam_age/
よく考えたら最近のアニメはキャラクターグッズの販売と連動していて、マーケティング的旨味のない我々の世代など眼中にないことに今更気がついた(苦笑)
「イグルー」とか「08小隊」くらいのハード系のガンダムを期待できるのはOVAのみか…
夏草や 兵(つわもの)どもが 夢の跡 芭蕉
先日、インド関連のニュースでちょっと笑ったのが
『ヨーガ行者がハンスト』
政府に異論を唱えるヨーガ指導者がハンストして強制排除されたというのだが、普段から断食してそうな人物がハンストというのも…
それにしても少し前に話題になった
『70年以上食事も排泄もしていない聖者』
というのはどうなったのか…
【関連記事】http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/asia/391438/
インドというのは底なしの不思議な国である…
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「ヨーガ」というと健康体操や美容法のように思われるが、「ヨーガ」という言葉の本来の意味は<馬を頚木(くびき)につなぐ>ことであったらしい。
(“繋がれた馬”をヨーガの暗喩として絵画に描かれることはよくあるそうである)
人間の心(意)は常に情報や煩悩や感覚に振り回され波立ち、静まることが無い。
僅かなことに驚いて駆けだす馬のように。
この御しがたい心を制御し、集中し、最終的に悟りに至らしめることがヨーガの課題であったらしい。
「馬つなぎとめる」ことから様々な意味を派生して「心の集中」「宗教的行為の実践」「瞑想」なども意味するようになった。
宗教学者のエリアーデはインド思想の4つの特徴として次の4つをあげている。
1 業(カルマ)
2 幻(マーヤー)
3 涅槃(ニルヴァーナ)
4 瞑想(ヨーガ)
私たちが<仏教>として知っていることの大半がこの4つの集約されるのではないだろうか。
(2番目の幻(マーヤー)だけが馴染みがないが、「空」や「無」と類似の概念と考えてよいだろう)
お釈迦様が巨大なインドの思想と信仰の大きな潮流の中におられたということを理解するだけでも仏教の印象が変わるのではないだろうか。
先日買った「仏教とヨーガ」を精読。
記述は総花的だが、視野が広く、バランスが良い。
このなかに空海とヨーガという1節がある。
六大無礙にして常に瑜伽なり
四種曼荼は各々離れず
三密加持すれば速疾に顕わる
重々帝網なるを即身と名づく
法然に薩般若を具足して、(中略)円鏡智の故に実覚智なり。
空海「即身成仏義」
空海の言説の中でも最も有名な一節であるが、ヨーガの根本経典である「ヨーガ・スートラ」にはこれに帰一できる内容があるとして著者は「ヨーガ・スートラ」の訳文をあげている。
完全に一致はしていないように思うが(笑)、趣旨は確かによく似ている。
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それより著者はハタ・ヨーガのナータ派は<生前解脱>を認め、純潔無垢の身体の完成を説いたと述べているが、これは即身成仏に近い概念ではないだろうか。
尤も空海は8世紀から9世紀の人物であり、ナータ派の活動はさらにそれより後世であるが。
密教でいわれるところの<金剛不壊身>などの考えとも符合するように思うのだが。
そもそも即身成仏の<即身>とは私達が考えるよりずっと高度で複雑な身体操作を伴ったのだろうか。
空海様がインドのヨーギのような座法をされていたのだろうか。
ちょっと面白いテーマだと思ってワクワクしている…
本山に居た頃、密教の講義を受けていて、
「即身成仏とは?」と尋ねられた同期生がいた。
彼は「この身このままで成仏」というつもりが
「着の身着のままで成仏すること」
と答えてしまい講師の偉い密教学者の先生にかなりウケた。
着の身着のままでは多分無理である…
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