落雷に住職の天然ボケ炸裂
午前10時頃、団体参拝でこちらに向かっている広島の旅行会社から電話連絡。
現在、岡山県を通過中だが土砂降りで、そちらの天気はどうかという問い合わせ。
こちらは快晴で猛暑になりそうと伝えた。
ところが電話があってから1時間ほどで雨が降り始め、昼前には本格的な土砂ぶりに。
雷鳴と突然の停電。
12時すぎに団体が来るので停電のままのんびり待っていたら、妻が
「宝物殿の電気もつかないとおもうけど、どうするの?」
…本日の団体は仏像拝観の予約も受けていたのである。
慌てて宝物殿に行くと、電気はつかず真っ暗。
これでは仏像が見えない…
しかたなく庫裏の灯明台と太い蝋燭をかき集めた。
蝋燭の灯りで少し、明るくなったが仏像はかすかしか見えない…
こういう時こそ仏像の照明用に買ったLEDを使って…と宝物殿にLEDを運びこんだが、
停電なので使えません…
宝物殿の中は暑いのでせめて扇風機で涼しくしてあげようと、扇風機のスイッチオン…
停電のなので使えません…
天然ボケが進行していることを少し自覚しました。
バタバタしているところへ団体が到着。宝物殿に入った団体に向かって
「平安時代の本堂はこれくらいの明るさでした」
という若干、苦しい前置きから始め、制作当時の極彩色の仏像を蝋燭の灯りで見たらどのように見えたか…金箔は光を反射して照明を補う役割も果たしていたのではないか…という所から説き起こして、ようやく説明が終わりかけたところで電気が復旧した。
結果的に蝋燭の灯りと照明の両方で仏像を拝観した形になった。
苦情が出るかと思いきや、蝋燭の灯りで見たほうが綺麗だったという感想が少なからずあったのには少し驚いたが、納得して拝観頂けたのが何より。
団体さんもいろんなタイプがあって、こんな事態になると「金返せ!」くらいの罵声も覚悟しないといけないことがある。
本日の団体さんはきっと良い方が多かったのだろう。
山寺の所属しているのは「関西花の寺二十五カ所」という霊場会である。
お寺ごとに主たる花木があって開花や紅葉の時期には参拝者が多い。
だが不都合なこともある。
1番札所の観音寺がアジサイのお寺なので観音寺に参拝に来て、他のお寺も回ると主たる花木の開花時期に外れるのである。
「花の寺」という看板をあげると、オールシーズンで花が見られると思って来る人も多い。
先日もある添乗員さんから電話がった。
「観音寺に参拝したついでにそちらに伺いますが今のお花は何ですか?」
「この時期は特に咲いている花はないですね」
「じゃあ、とりあえず行きます」
…「ついでに」とか「取り合えず行く」という表現は無いと思うんですけど。
そんなことも言われることもしばしば…。
尤も最近は打たれ強くなってこれくらいではヘコまなくなった(笑)
現在、境内にはアジサイが少々咲いている。
ぽつりぽつりと咲くアジサイも良いものである。
虫のつかないはずのアジサイが食害に遭っていて、マニアの方は是非ご覧いただきたい。
アジサイが食害に遭っているというのは殆ど見ることが出来ないはずである。
もう少ししたら白い花を咲かせるウバユリがすっくりと伸びてつぼみをふくらませている。
【ウバユリの蕾】
【雨上がりの千年カヤ】
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5、6月の岩手、宮城、福島の震災被災地の状況が以下のサイトで見られます。
【http://www.flickr.com/photos/ikukoishida/】
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「生きがいの創造」シリーズの著者である飯田史彦先生の講演会を舞鶴で開催することが決定いましました。
期日は10月30日(日)。主催は舞鶴東仏教会です。詳細が決まりましたら、当ブログにて告知を行います。
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当山所蔵の快慶作“深沙大将立像”は7月16日から28日まで奈良の国立博物館に出展されます。その前後(8月末まで)は御不在となりますので、当山の仏像を拝観希望される方は御留意下さいませ。7月11日に搬出の予定です。
『天竺へ 三蔵法師3万キロの旅』
http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2011toku/tenjiku/tenjiku_index.html