鹿なく夜に 旗印は袈裟
久しぶりにHPを少しだけ更新しました。ご笑覧下さいませ。
【金剛院HP】http://ujimaccya69.web.infoseek.co.jp/
今年は鹿の鳴き声をよく聞く。
昼間も山間から聞こえるが、夜にはすぐ近くで聞こえる。
暫く前まで鹿が鳴くたびに飼い犬が爆音で怒号の鳴き声を発していたが、今や慣れっこになってしまったのか無視を決め込んでいる。
鹿の鳴き声は独特である。
敢えて表記するなら
ピュゥィィィィィィ
みたいな感じで、笛のように甲高い音程である。
先日などは
「ピュゥィィィィィィ」の後に「ブるぅぅぅぅぅ」という馬のいななきみたいなものまではっきり聞こえてすごくリアルだった。
鹿の鳴き声は悲痛な感じの声で、都会の人が聞いたら、女の人の悲鳴に聞こえるかもしれないとおもったりする。ちょっと断末魔の感じすらするのである。
- 作者: 京都府教育会加佐郡部会
- 出版社/メーカー: 臨川書店
- 発売日: 1985/04
- メディア: 単行本
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地史というのは面白い。
小浜〜舞鶴〜宮津にかけては歴史の宝庫といっていいのだが、読むべき資料は万巻のもあり、お値段も万単位のものまである。
当地の基礎資料である「加佐郡誌」をアマゾンで検索したら載っていてびっくりしたが、9000円もする。高いねえ…
日本全体が意気消沈している印象があるが、地方の閉塞感というのはかなり重症である。
車で町に出る度にシャッターの閉まっている店の多いことに寂しさを覚える。
昔はもう少し町に活気があった気がする。
お寺というのはタイムカプセルみたいだと少し前に書いた。
地域の歴史を知るというのは地方で暮らす人々にとってアイデンティティを支えるひとつの役割になるのではないかと思っている。
少し前も兼務寺院に地元の小学生が遠足に来たのでお寺の歴史を話したら結構熱心に聴いてくれた。
歴史が面白いというのは多分、私達の共有する感覚としてあるのではないかと思う。
当地の歴史については継体天皇のことに触れざるを得ないので「継体天皇」と言ったら少し笑いが起った、よく考えたら「携帯天皇」と聞こえたらしかった…
江(ごう) 姫たちの戦国 完結編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
- 作者: NHK出版,田渕久美子,NHKドラマ制作班
- 出版社/メーカー: NHK出版
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もうじきNHKの大河ドラマ「江」が終わるが、地元にある智性院はお江の叔母にあたる京極マリアの菩提寺である。
次期の大河ドラマは「平清盛」だが舞鶴には平という地名があるように、往時はかなり平家と関わりが深かったようだ。
智性院で行われている京極マリアの顕彰事業については少しお手伝いさせてもらっているが大河ドラマのおかげで「京極マリアというのはお江の叔母にあたる人物ですよ」と説明することができた。
NHKの大河ドラマはあまりに現代風のドラマになっていて笑ってしまうこともしばしばだが、その広報力というのは非常に大きな影響を持っている。
舞鶴市も大河ドラマを始めメディアの流れに地元の歴史を絡めてもっとアピールしくれないものだろうかと思っているが、あまりそういうことには関心が無いようで少し残念である。
今日もたまたま地元の観光パンフレットを読んでいたら細川幽斎の田辺城籠城のことが載っていた。
桂林寺の大渓和尚は田辺城籠城に際して、幽斎の長年の恩顧の応えるべく弟子14人を引き連れ、袈裟を旗印に志願したという。なんともドラマチックな話である。
日本人にとって歴史は大切な資源であり、宝物である。
歴史の再発見が元気のない日本人を奮い立たせる材料にならないものか…そんなことをよく考えている。
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