八十八か所巡り 化身というシステム
本日24日は地蔵菩薩の日である。
兼務寺院にて恒例の八十八カ所巡りが行われた。
参加者は10人。そのうち家族が3人だから参拝者は7人…
ちょっと少なすぎか。「7人の侍」ならカッコイイが「7人の参拝者」では。
来年は少しテコ入れして広報に力をいれよう。
それにしても昨日の雨とはうって変って素晴らしい秋晴れで、普段、人の歩かない山道は澄み切った空気の中にあって素晴らしかった。
大勢お参りがあるのも結構だが、人数が多ければ、団体の持つざわめきの中でこの山道の素晴らしい感覚は多分半減するだろう。
秋の静けさと透明感を感じると、いつも八木重吉の「素朴な琴」という詩を思い出して涙が出そうになる。
素朴な琴
八木重吉
このあかるさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐えかねて
琴はしづかに鳴りいだすだらう
紅葉や黄葉の進んだ木々もあり、それらが秋の柔らかで透明な日差しに照らされているのは素晴らしかった。
用意したカメラで風景を撮ろうとしたらSDカードを入れ忘れていたことに気が付いた。残念…
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夜、久しぶりに隣町のブックオフに行ったら電気が消えていた。閉店なのか棚卸なのか…
買う気満々モードが消えずに駅そばの中古書店に寄る。
「鬼灯の冷徹5」「トニーたけざきのエヴァンゲリオン」「無意識の扉をひらく」「おとりよせ日和」。合計630円也。
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無意識への扉をひらく―ユング心理学入門〈1〉 (PHP新書)
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「鬼灯の冷徹5」を読んでいたら、閻魔大王と地蔵菩薩が表裏一体と書いてあった。
そんな事実は記憶にない…これはお坊さんの共通認識なのだろうか。
漫画で知識を再確認している住職って……
「鬼灯の冷徹」は面白いと聞いていたが、賽の河原で子供が石ではなくジェンガを積んでたりとか、面白い小ネタがかなりありました。
仏教というのはインドから世界各地に広まっていったが“化身”という考え方は本当に便利で有効だったのではないかと言う気がする。
他地域に行ってもここの神様は実は仏教でいうとことろの○○の化身なのですよ…みたいに説明することで一体化していっていったわけである。平たく言うと…
『両方の顔を立てるシステム』
として機能したのではないか。
この考え方があったからこそ異文化の中にもすんなり布教できたのかもしれない。
もちろん仏教の威力に土着の神が調伏される…というようなパターンもなきにしもあらずではあるし、征服された神の祟りを恐れて丁重に祀るということも頻繁に行われた。
歴史というのは異文化の交流であり、そのなかでどれほどの神なるものが生まれたのだろうか。
それらは全て一なるものに帰するのか、それとも空無なる存在に帰納されるのか。
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