上空の犬に住職困惑す 七五三祈願 もみじ日和
「朝、犬を散歩に連れて行ったら境内の奥で犬の鳴き声がする。捨て犬かも」
朝食の時に妻が言った。
この忙しい時期に捨て犬か…と朝からブルーな気分に。
仕方なく、車に軍手、ノコギリなどレスキュー道具を積んで出発。
境内の向かいの公園に来ると、複数の犬が激しく吠えたてる声が聞こえる。
境内の奥をあちこち探し回るが犬の姿はない。車を降りて辺りを見回す…
暫くするとパラパラと土砂の落ちる音。
私の立っていた場所には縦40メートル、幅50メートルほどの切り立った絶壁があった。
突然、頭上から犬の鳴き声。眼を凝らして良く見ると絶壁の一番高い位置から5、6メートルの処に犬らしき物体が見える。
絶壁といっても多少の窪みが随所にある、そのひとつに1匹。もうひとつの窪みに2匹。
あまりに高い場所なので犬種等一切不明。
その場所に行くには道無き道を通って絶壁の頂上に達し、さらに絶壁を下るしかない。
もちろん絶壁を直接登攀することなど不可能。
暫く考えたが何も良い方法は無く、引き返した。
まさかそんな場所に犬を捨てることはできないだろう。一体なぜこんな事態になったのか。
野犬は複数で行動することが多い。
その1匹が誤って絶壁から落ち、それを助けようとした他の犬も絶壁を降りようとして、戻ることも進むこともできなくなった…そんなところだろうか。
飼い犬の可能性は極めて少ないが、取り合えず保健所に情報提供をおこなっておいた。
朝から何とも後味の悪い出来事に遭遇した。
本日は快晴。
昨年は全国的に不調だった紅葉も今年は順調。
今月、最高のもみじ日和だった。
延期していた娘の七五三の祈願を宝物殿の阿弥陀如来様と本堂の波切不動明王様の前で行う。
【この日、石段のもみじが金色に輝いていたことを覚えていてくれるだろうか…】
友人知人の来訪多し。
海保に勤務している親戚も遊びに来てくれた。
今は尖閣問題の真っ最中で全国の海保の職員さんが大忙しとのこと。
その話で盛り上がっていたら妻が…
「がんばって下さいね。野猿として。」
…
もしかして…
それはもしかして…
「海猿」といいたかったのですか…
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