小浜の僧堂と沢庵とスイーツ

本日は曇り時々降雨。


残雪もかなり溶けたが明後日から寒波の予報。


お手柔らかに願いたいところである。



長く交友頂いている曹洞宗の僧侶の方が舞鶴に来られたので小浜のお寺に車で送らせて頂いた。



小浜にあるお寺は山の中にあって御住職と外国人のお弟子さんが居られた。



このお寺は曹洞宗の寺院である。曹洞宗といえば座禅に徹することを説かれた道元禅師の開かれた宗派だが、このお寺は曹洞宗のなかでも厳しい座禅修行で有名とのこと。



御住職はどんな恐ろしげな方かとおもいきや、まことに温厚で優しげな方だったので一安心…


掃除の生き届いた庭を拝見しているとあちこちに鹿よけの柵が見える。


鹿が庭の花木を片っ端から齧ってしまうとのこと。


当地ではまだ鹿の食べていない椿や楓まで鹿の食害に遭っているらしい。
(一応、当山はもみじのお寺なのでもみじを食べられては被害甚大である…)



御住職とお話していると、話の流れで座禅することになり座禅堂にて暫し座禅させて頂いた。時間は40分ほどだろうか。正規には90分が1単位とのこと。大分手加減して頂いた(笑)


臨済宗は参禅者が対面して座禅するが、曹洞宗は壁に向かって座禅する。
午前の穏かな日差しの射す障子に向かって座らせて頂いた。




座禅道場の空気は清冽閑寂である。谷川の水の音と、鳥の囀りしか聞こえない。



時々、寝る前に座禅することがあるが生活感のある空間での座禅とはやはり全く感触が違う。身体の塵垢が溶けて流れていくようだった。



御住職にいろいろお話を伺っている間に昼時となり昼食を頂くことになった。



最初に読経し、作法に従って食事を頂く。


当方はもちろん曹洞宗の作法は知らないので見よう見まねである。




料理を口に運ぶと一端、箸を置いて食味を味わう。


私語はなく静かな食事だが、食物を味わうということに徹しているようで、食事もまた修行の一環なのだと感じた。玄米菜食の食事は滋味豊富で身体に沁み入るようである。





おかわりを勧められ、美味しく頂いていると…


何やら、微妙な空気の変化を感じた。


よーくみると皆黙って箸を置いている…



??????…




おかわり頂いたら全員に行きわたるまで箸を着けてはいけないのに、私はフライングしてガッツリ頂いてしまっていたのだった(汗)


し、しまった…



さらに…


食後、ふととなりの方のご飯茶碗を見ると一切れの沢庵が残っている。



もしかして…



食事の最後はお茶碗にお茶を注いで沢庵を使って残った飯粒をこそげ落とし、他の什器も順々にお茶と沢庵で清め、最後はお茶と沢庵も頂く…という作法を何かで読んだことを今更のように想い出した。



これか…これなのか…



自家製と思しき沢庵が美味しかったものだから私は最初に沢庵を完食してしまったのだった…



沢庵が無い…



し、しまった…



沢庵のおかわりを頂いてなんとか食事作法を終了することができた。



本日の教訓「沢庵完食すべからず」



山門まで御住職が送って頂いて別れ際に仏教書を頂いた。



どこまでも丁重に応対して頂き感謝の極みであった。



ブッダの真理のことば・感興のことば (ワイド版 岩波文庫)

ブッダの真理のことば・感興のことば (ワイド版 岩波文庫)


帰りにコーヒーを飲みたくなったのでカフェを探すがどこも休み。


小浜のラプラージュ→竜宮の舞鶴カフェ→市民病院そばラ・マルシェ…


全部休業である。


仕方なくホテルのカフェでケーキセットを頂いた。


栗原さんちのおやつの本―食べたいときにすぐできる

栗原さんちのおやつの本―食べたいときにすぐできる


家に帰ると密林の古書に注文していた栗原はるみ「栗原さんちのおやつの本」(文化出版局)が届いていた。


先日買った「ごちそうさまが、ききたくて」にも感心したが、本書も大変良いように感じた。


お菓子だけでなく簡単なピザ、食事パン、応用範囲の広いクリームやシフォンケーキなどなど…約40のレシピが載っている。


簡単で失敗なく作れるようなレシピが満載である。
分量も丁度作りやすいように配慮されていて無駄が無い。





ブログランキ

ング・にほんブログ村へ
にほんブログ村←いつもご訪問ありがとうございます!
丹後の山寺の住職に応援のクリックをポチッとおねがいします(^人^)