春の味覚 箱入り娘 舞鶴ゆかりの傑僧

 




午前中法務1件の後、兼務寺院の多禰寺で留守番。



このお寺は本堂の前に寺務所があって留守番をしているとすぐ来訪者が分かる。



普段居る金剛院は庫裏の中にいると参拝者の往来は分からないことが多い。




参拝者に来られた方とお話をしたり、
本堂を開けて中に入って参拝して頂くことにしている。
ちょっとした布教活動のつもりである。



多禰寺は山奥の鄙寺で一日の参拝者も10人未満と少ないのでそんな対応も可能なのである。




多禰寺から帰ろうとして駐車場のすぐそばにコブシの白い花が咲いているのが見えた。




コブシは比較的高い山の人気の無いところに咲いていることが多い。


すぐ眼の前でコブシの花を見られるとちょっと得した気分である。




市内の神社で植木市が始まっていたので訪問。




ユキヤナギが欲しかったのだが、今年は品物が無いとのこと。




代わりに勧められて長寿ザクラを買う。



去年、このお店でナナカマドを買って紅葉を楽しみしていたのだが、
シカにばっさっりと食べられてしまい大ショックであった。



その話を御主人にしたら、ナナカマドは甘くて美味しいが、
この長寿ザクラは不味くて鹿が食べないとのこと。


春の味覚といえばワカメ。



この時期、ワカメの新芽が出回るので、楽しみにしている。



フライパンで焦がさないようにあぶると鮮やかな緑色になる。


軽くもんで温かいご飯にのせると格別だが、
私は小さめの白むすびを塩を効かせて握り、少しづつつけて食べるのが好きである。
これはおススメの食べ方である。





中断しながらも蔵書の大処分を続行。



妻にも段ボールを渡して此の中に不要な本や雑誌を入れるようにいったのだが、
いつの間にか娘の遊び道具に…


【将来は段ボールの家に住むのか…】



蔵書の大整理はいつ終わるやら…





江戸時代末期から明治に活動した禅僧である滴水和尚は岡山の曹源寺に入門し、
修行を積んだ。



風呂焚き当番になり師匠である儀山和尚からお湯が熱いので水でうめるように言われた若き日の滴水が桶に残っていた水を何気なく地面に撒くと儀山から大喝を受ける。



水をただ捨てるのではなく木にやれば水も生きる、木も生きる、そして水をやった自分自身も生きる…



儀山の大喝から一滴の水の大切さと重さを知って「滴水」と号し、
後に天竜寺の管長となった。




このエピソードは「曹源の一滴」として知られている。




滴水和尚は綾部で産まれ、舞鶴の行永にある龍勝寺に入寺された。



舞鶴と縁故の深い方が傑僧として名を為されたことは嬉しくも有難い限りである。






この話を聞くと蔵書をどんどんリサイクルに出していることが少々後ろめたい気にもなる。




一冊づつこれはという人に差し上げるべきではないか。
リサイクルではなくリユースである。




だが…ものごとには機というものがあると思う。



折角、10年ぶりに大整理を思い立ったのだから、自分の余分なものを放擲することに躊躇なく在るべきではないか…



そう考えて本日もダンボールに本を積めることに勤しんだ次第である。


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