宿題

【花日記】

栗の花が満開、遠眼に見ると白い花が緑に映えて美しい。





日が暮れてからひどく蒸し暑い。

雨を期待された台風も低気圧に変わり、空振りである。


これほどの空梅雨は珍しい。


明日の予想気温は34度。暑すぎる…








もう何年も前から考えていて実行に移せないでいることがある。手のつかない宿題である。




ひとつは老僧に昔のお葬式の様子や習俗を聞き書きしたいということである。




その計画を温めているうちに、なんだか物足りなくなってきて、その次に考えたのが、



親族を亡くされた方の悲しみを少しでも和らげるようなことはできないか…ということである。




できるだけ仏教的な言葉を使わずに相手の気持ちを慰める冊子のようなものができないか…と考えたのである。




先日、図書館である本を見かけた。



愛する人を亡くして悲しみにくれている人にどのように希望を抱かせるか、悲しみを癒すか…といったテーマの本であった。



その趣旨自体はまことに立派だと思うが、これを読んで悲しみはいえるだろうか?と疑問に思った。



その本にはお釈迦様はこう説かれました…といった高説が延々と述べられているからである。



自分がもし親しい親族を亡くして悲しみに沈んででいる時にこの本を手に取るだろうか…と尋ねられれば否という他ない。



正に悲しみの中にある方にどのように言葉を掛けるべきか…これは本当に難しい問いである。



ひとつの結論は何かを説くとか教えるのではなく、自分が相手の気持ちに寄り添うということしかできないのではないか…と思うようになった。



そして何かを語るのではなく相手の言葉を静かに、心をこめて聴くことである。





仕事柄、ついつい何かを説くという姿勢になってしまって後から大きく後悔することがある。



借り物の言葉や知識では決して役に立たない。




励ますことも時に大きな苦痛を与えてしまう。



こちら側の寄り添うという気持ちが通じたときに恐らく、安心や悲しみを超える何かにつながるのではないか…そのことに小さな希望を見出している。

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