ひどいお坊さん 遺伝子の中の菩薩
熱暑である…
お盆が思いやられる…とブルーな気分になったお坊さんが大勢居られたに違いない。
お盆が始まると無理にでもテンションが上がる(上げる)が、お盆を控えたこの時期、お寺の御住職方は少々憂鬱なのである。
昨日は娘が寝る前に桃太郎の話をしたら、いくら話しても寝ず…
1時間くらい『拡張版桃太郎』を語る。
最近は昔話の中に娘を登場させるのだが、『拡張版桃太郎』では桃太郎と娘は地下にあるモグラの帝国でモグラのダンスを踊るというシュールな展開へ…
こちらも疲労困憊して寝てしまい。更新できず…(無念)
- 作者: 勝桂子
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2011/10/08
- メディア: 新書
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図書館で怖いもの見たさから勝桂子「いいお坊さん ひどいお坊さん」という本を借りた。
想像通り「葬式は、いらない」が売れて、それに乗っかるたいみたいな内容が多い(苦笑)
しかも…
エピソードの大半が「ひどいお坊さん」なので尚がっかり。
世間からそんな風に見られていたとは。あんまりだ…(涙)
良い点としてはいろんな角度からお寺とお坊さんが捉えられている点で興味深い。
- 作者: 村上和雄
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2008/09/24
- メディア: ハードカバー
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宗教を科学的に解釈した本は多く見かけるが、科学を宗教的に解釈した本は少ない。
村上和雄さんの一連の著作はそれに該当するのではないだろうか。
お勧めは「アホは神の望み」。
素直で正直で器が大きなアホがいいと村上氏は言う。
そういった生き方は天を動かし、自分に様々な良き運命をもたらしてくれると。
また村上氏はバイオテクノロジーの分野で世界的業績をあげているが、こうした生き方を選択することで遺伝子が活性化するという新しい視点を提示しておられる。
科学の素人が宗教で奇跡が起こるといっても相手にされないことが多いが、世界的な科学者から心のあり方が遺伝子に作用する可能性があると説かれるというのは興味深い。
このことに拒絶感を示される方も多いが、私には大いに納得できるものがある。
文章も大変に読みやすくお勧めの1冊である。
利他とは生命の根源に関する生き方ではないか…と思った。
強い者、賢いものが生命の歴史に勝ち残ってきたという見方があるが、
他を利するという営みがなければ無限に近い生命が共存できるはずがない。
そもそも…
個々の場面では優劣があっても(強い人間VS弱い人間)、
個体と環境の間に勝敗はない(当たり前!)。
さらに全く異なる種でも勝敗は無い(例えばアリとライオンのように)。
生物の中に環境と調和すること、異なる種の生物と共存できることをなんらかの“仕組み”や“使命”を持っているということは大いに考えられるのではないだろうか。
そう考えると人間の文明はこの共存する力(智慧?)の反対ではないか…と少々暗澹たる気持ちになる。
自然が無抵抗なのを良いことに独り勝ちを良しとしてきた人間の独善はどこかで裁かれるのではないだろうか。
利他といえば仏教の菩薩が思い浮かぶ。
菩薩というと観音菩薩、地蔵菩薩など仏像として信仰されるイメージが強いが、本来は悟りを開くことを目指して修行する人々のことであり、その階位を指す。
菩薩は最高の境地のひとつである。
輪廻する六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天)に対して輪廻を超脱した四聖(声聞、縁覚、菩薩、仏)では最高位の仏(悟りを得た者)に次ぐ存在である。
誰の心にも仏性があると仏典は説くが、生命としての利他性はそこにつながってくるのかもしれない。
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