野の花診療所の一日 山寺の一日
- 作者: 徳永進
- 出版社/メーカー: 株式会社共同通信社
- 発売日: 2003/09
- メディア: 単行本
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「野の花診療所の1日」をパラ読み中。
著者の徳永進氏は鳥取県の赤十字病院の内科医を経てホスピスケアのある有床診療所「野の花診療所」を開設。
本書の中には数多くのエピソードが綴られている。
淡々と、穏やかに綴られていく死の数々。
仕事柄、死というものに向き合わざる終えない。
極稀にだが終末期にある方とお話する機会がある。
その参考になればと思って読んでいる。
それにしても「野の花診療所」とはなんと素敵な名前であろうか。
淡々とした中に微笑みの浮かぶような文章を読んでいると、徳永医師の感性の穏やかで、のびのびした感覚に魅了されてしまう。
【野の花診療所HP】http://homepage3.nifty.com/nonohana/
野の花と言う言葉で思い出すのは次の聖書の言葉である。
「だから、言っておく。自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、 体は衣服よりも大切ではないか。空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、 倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。 あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。」(マタイ6章25節‐27節)
人は皆、神仏の眼からは野の花のようなものか。
明日から12月。
いよいよ寒さが厳しい。
日中好天に恵まれても、午後3時を過ぎると空気がヒヤリと冷たくなる。
娘はひどく寝相が悪い。寒い時期にも布団のあるなしに関わらず
なぜか明け方になると妻の足元あたりに身体を斜めに差し込んで寝ていることが多い。
当山の仏像の中に多聞天が天邪鬼を踏みつけている仏像があるか、
ちょうどその天邪鬼みたいだ。そうなると妻は多聞天か。
本日も5組ほど仏像拝観があった。
仏像を収蔵してある建物はひどく寒いので冷たい空気を吸いながら説明していたら喉を痛めてしまった。
本日は法務2件。
最初の法事は施主さんの自宅でのお勤めの後、墓所がある市営の霊園に行った。
市営の霊園は広大な面積に整然と洋風の墓石が並んでいて芝生が敷き詰められている。その広大な芝生のほぼ全てが…
イノシシに掘り返されているではないか!
見渡す限りの芝生がひっくり返されているのは、なかなか壮観な光景だった。
墓石が倒されていないのが幸いだった。
霊園の周囲にロープを張ってイノシシが嫌うという薬剤の入った細長い袋が提げられていた。袋には商品名らしきものが書かれてあった。
「亥旦停止」(いったんていし)
ほんとにこんなので効果があるのだろうか…
午後からの法事で山手にある先祖代々のお墓に墓参しようとしたら、
周辺の畑や藪に数十匹のサルが徘徊しているではないか。
私達の一団を見て慌てた様子もなくゆっくりと山のほうに向かっていく。緊張感ゼロである。ちょっと悔しいので手に持っていた印金を打ち鳴らしてみたが効果なし。
「野の花診療所」の帯に谷川俊太郎さんの「のおんはな」という詩が書いてあった。
春の光景までに随分と遠い気がする。
ののはな 谷川俊太郎
はなののののはな
はなのななあに
なずななのはな
なもないのばな
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