風流でない客 危険な座布団 

朝食の時に老僧がひどくがっかりした様子で「池の魚が一匹も居なくなった」とつぶやいた。



庫裏の前の庭園の池に金魚を中心に100匹あまりの魚が居たのだがいつのまにか一匹も居ないというのである。


どうやら鷺の仕業らしい。他にも狐、タヌキ、アライグマなども容疑が濃厚。


鷺はかなり高いところを飛んでいるはずだが恐ろしく眼が良い。


鷺よけのテグスを池に張っていて、それを外したとたんに空から舞い降りてきて、魚を食べてしまうことがある。


半透明のテグスを高空から見分けるとはどんな視力をしているのであろうか。


老僧は毎日魚に餌をやるのを楽しみにしていたので、少し可哀想になった。


お寺の境内には池があることが多いので鷺の被害に遭うお寺も多い。


池の中で夢中になって魚を食べているので和尚さんが怒って棒で鷺の頭を叩いたら大きな魚を何匹も吐き出したという…



鷺は魚をかなり丸呑みするらしく、境内になぜか魚が落ちていたりすることがあってこれは鷺の口からこぼれたものらしい。



鷺には「雪客」という風流な名前もあるが、かなり貪欲な生き物で中身はあまり風流ではないらしい。






法事のお焼香を読経と並行して行っていたが、焼香の煙に喉を痛めてしまうので読経が終ってから焼香の時間を設けるようにした。



唯一困るのは参加者が多い法事ではお焼香に時間が掛かることである。


それでも煙の心配をせずに落ち着いて読経できるのはありがたい。



法事に行くとわざわざ金襴の分厚い座布団を出して下さるお宅があるが、
この分厚い座布団はかなり危険なのである。




法事では金を叩くのだが、金が畳に置いてある場合、金を叩くりん棒が転がって(りん棒は丸いので)座布団の下に入ってしまうのである。本日の法事でもりん棒が無くなってしまい、これはちょっとしたアクシデントである。



法事の途中に座布団をひっくり返すわけには行かないし、そもそもりん棒がロストしたからといって、座布団の下に手を入れてゴソゴソ確認するのはかなりみっともない。何か良い対策はないか思案中である。





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