真田丸 知性と獣性

 




お参りに行って檀家さんと話をしていたら、数日にわたって数十匹のサルの群れが徘徊し、畑をメチャクチャに荒らされたとのこと。



穏やかに話しておられるのだが、悲しさや腹立たしさがふつふつと伝わってきて、やるせない気持ちになった。


作物を作っても作っても収穫できないのでは意欲が失われるのは当然である。


地域の人々もいよいよ高齢化し、この問題に拍車をかけている。


何かドラスティックな方法がなければ地域と農業の未来は危うい。






来年の大河ドラマが「真田丸」と聞いて、真田幸村に関するものが読みたくなり「真田戦記」(学研)の古書をを注文。



本書は歴史群像シリーズの特別編集版で歴史群像シリーズより一回り大きいサイズだがページ数は半分程度。それでも2度のわたる上田合戦と大阪の冬夏の陣についての詳細な記述が楽しめる。


ドラマのタイトルである「真田丸」の攻防が最大の見せ場になるだろう。


本書によれば真田丸での攻防により徳川方の死者は大阪冬の陣の死者の8割に上ったという。



戦国の堅城―築城から読み解く戦略と戦術 (歴史群像シリーズ)

戦国の堅城―築城から読み解く戦略と戦術 (歴史群像シリーズ)




以前に買った「戦国の堅城」に出丸の解説があった。



真田丸」は「真田出丸」ともいわれるが、出丸とは防御陣地から半円形に突出した陣地である。





正面に水溜があり、正面から攻略すると余分な損害を蒙る。



正面を迂回して出丸の両翼にとりつくと、防御陣地に側面をさらすことになり、出丸からの攻撃と防御陣地からのクロスファイヤーにさらされる。


出丸をスルーして防御陣地に攻略しようとすると今度は出丸に側面をさらすことになりやはりクロスファイヤーに補足されることになる。



人間は同胞を殺傷することにどれほど知性を傾けてきたのだろうか。



構造や運用の巧みさと、それが人間を殺傷するために用いられたと言う厳然たる事実を納得することが難しく感じられる。



人間の知性は獣性や欲望に勝つことはできないのか。
そしてこの問題に対して仏教はどのような解答を示すことができるのだろうか。



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