怖い鬼の話 ハッピーな親





相変わらず天候不順である。


熱暑を過ぎたのは有り難いが心地よく涼しいという気がしない。



今年の夏は何だかよくわからないままに過ぎていこうとしているようである。


兼務寺院に行ったら水辺にミソハギが薄い紫の花を咲かせていた。




境内に眼をやると違和感を覚えたのでよく眼をこらすと黄色いものが見えた。


よくよく見ると鹿の食害に遭ったネムの樹だった。鹿はこの樹がよほど好きらしい。



娘を寝かしつけるのに話をしているうちに自分が寝てしまう…というパターンが続き数日更新をお休みした。



ここ1週間ほど娘のお気に入りは『幼稚園の夏祭りに鬼がやってきて子供や先生を大きな袋に入れてさらっていく』という話である。


自分と自分の親友だけはトイレに隠れて助かるというかなり自己中心的な展開である…


ちなみになぜトイレに隠れるかというと、この鬼は視力、嗅覚、聴覚が異常に発達しているうえに、めがねをかけ補聴器までしているので子供達がどこに隠れても探しだすという恐ろしい鬼なのである。トイレだけはトイレのにおいにまぎれて隠れていても見つからないということになっている。


電気を消してこの話をしていると、猛烈な睡魔に襲われ前後不覚に寝てしまう。
熟睡できるのはありがたいのだが全然夜の仕事が手につかないのは困ったことである。


「あの人といると肩がこる」とか「あの人といると気詰まりだ」という表現があるが、その反対は「気がおけない」だろうか。私は「気詰まり」の反対は「気がめぐる」だと思っている。




お互いに安心感や信頼感があり、相手を受け入れ、お互いに相手を評価している相手と一緒にいると人間は心身共にリラックスできる。すぐに眠ってしまうのはリラックスしすぎなのだろう。






日本人は周囲との関係に大きな影響を受けやすいとされる。



ミシガン大学で行われた心理学の実験では中心にいる人物がハッピーな顔をしていても周囲にいる人々がアンハッピーな顔をしているアニメをみせた場合、日本人大学生の72パーセントは中心の人物はハッピーではないと判断したのに対しアメリカ人学生の72パーセントはハッピーだと判断したという。



日本人が長生きである理由のひとつは社会全体に信頼感や助け合いの気風があるからとされる。



そういった信頼感や安心感を数値化することは難しいが、間違いなく日本人の意識を根底で支えているように思う。



さらに親は子供が幼い時期に安心感を与えることはとても大切だと思う。
 


人間の心に不安の生じる最大の原因は親との関係ではないかと思う。



親が子供に十分な安心感を与えられないと、子供は心に不安を抱えるようになるという例が大変に多いからだ。



老僧を見ていると子供の頃からいつも機嫌がよく、難しいところがなかった。老僧はいろいろ大変な目にもあっているはずだが、それを家庭にも持ち込まず黙々と働いてきた。これは見習うべき資質だと感じている。






若い親子を見ていると親が子供と入るときもずっと携帯を見ている人がいるが、これは子供にとって親から拒絶されたという印象を与えないだろうか…と少し不安になる。








幼い子供にとって親は一番身近な存在なのだから、親が常にハッピーであるということはとても大切なのだろう。





すくなくとも子供には表情だけでもハッピーな様子で接したいと思うことがある。なかなか難しいことも多いのだが。



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