違和感のあるアレ 「神々の明治維新」
紅葉もいよいよ終盤へ。
昨年は何度も雨の中で傘をさしながら法話した記憶があるが今年はまだそんな眼にあっていない。今年は随分と天候に恵まれているようだ。
最近気になることのひとつがお辞儀である。
両手を体側に伸ばしたお辞儀ではなく両手を胸前やお腹の前で手を組んで肘を張ったお辞儀する人が増えている。
スーパーやホテルなそどの接客業に圧倒的に多いが、どうも違和感を覚える。
あのお辞儀はやっぱりヘン…
なんとかならんものか…と思っていたら國學院大學の広告に綺麗なお辞儀の写真が載っていてちょっとほっとした。
【國學院大學】http://adweb.nikkei.co.jp/note/201407_jirei_project2.html
あのお辞儀で一番気になるのは、手を高い位置で組んでいることである。
どうかすると胸の前で組んでいる場合もある。
この姿勢は気が上がりやすくなるという感覚があるのである。
気が上がるというのは重心が不安定になることともつながっていると思うのであのお辞儀は身体的にも宜しくないのではないかと思ってしまう。
数日前に参拝に来られた方とお話していたらブログをされていて1週間に4000件以上アクセスがあるとのこと。
お金をかけずに着物ライフを楽しみながら日本の文化の継承を目指されているとのこと。
大変結構な趣旨だと思いました。
『安くて楽しむ キモノ日和』http://ameblo.jp/okan58/
神々の明治維新―神仏分離と廃仏毀釈 (岩波新書 黄版 103)
- 作者: 安丸良夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1979/11/20
- メディア: 新書
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慶應4年(1868年)神仏分離令などの布告により廃仏毀釈とよばれる仏教への激しい破壊活動が行われた。
廃仏毀釈の「廃仏」は仏教を廃することであり、「毀釈」とは<釈尊の教え>を毀損するの意である。
その運動のなかでどれほど多くの寺院や仏像が破壊されたかと思うとやはり残念な思いががする。
信仰を失いつつある日本人であっても、仏像を壊すということに恐れや後ろめたさを感じないものは少ないであろう。
それが150年前という時代を考慮するならそのような仏教への過激な破壊活動が全国的に行われたことは何か深い意味があったにちがいない。
前から読みたかった安丸良夫「神々の明治維新」(岩波新書)を密林で購入。
最近古書ばかり買っているので久々の新本である。
当時、僧侶と神官の間に大きな身分の差があり、両者の軋轢があったことが廃仏毀釈という運動の背景であったらしいが、地域によってもその形態は様々であったようだ。
それにしても仏像の顔に矢を射かけ、経典を焼き、僧侶を還俗させるというような過激で徹底した運動がなぜ起こったのだろうか…まだ半分ほど読みおえただけだが依然として腑に落ちない。
この運動の背後には憎悪のような激しいエネルギーを感じる。おそらくそれは明治維新という大きな変革とどこかでつながっているはずなのだ。明治維新について私達は様々な知識を持っているが、私達の知らない隠された姿があるらしい。
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