年末の優雅な訪問者 鬼国先生の日記

午前中久しぶりに薪割り少々。





相変わらず曇天だが雨がふらないせいか野鳥が頻りに鳴いている。





時々、盛夏のセミのように鳴くこともあって薪割りの手を休めて耳を傾ける。









昼前になって勝手口のゴミ箱にイタチがやってきた。





排水口から出てきてはゴミをあさり、人間が来ると慌てて排水口にもぐりこむ。





家族で排水口を覗き込んでいると、離れた別の排水口からひょっこり顔を出すのが面白い。





妻は執念を燃やして写真を撮ることに成功。





【排水口から顔を出したところ。右手が出ている。】




【よっこいしょ…】




【きたないゴミバケツですいません】









それにしてもいつも感心するのは、野生動物の毛並みや体表が綺麗なこと。





配水管にもぐり、ゴミバケツをあさっているのに汚れひとつない。



そのつややかな毛並みとしなやかなで優雅な身のこなしに気品すら感じる。









献本していただいた「新宮凉庭集」を時々開いて読む。
(鬼国山人とは凉庭の雅号である。)




とりあえず現代語訳だけ読むが、いつの間にか半ばを過ぎていた。明日には読了するだろう。



長崎へ留学するのに2年あまりの歳月をかけているが、その途上の旅行記もなかなか面白い。往時の文物や人情に惹かれる。




長崎では1年のうち250日を家内にあって勉学に心血を注ぐなど尋常でない努力家である。






後段には当時の由良近辺の情景が書かれているが、まるで絵のような美しさである。




一面の自然のなかに質朴な家屋が並び、海上には白いを帆を張った船が行きかう。





松並木や岩塊、砂浜の織り成す風景は浮世絵のようだったにちがいない。






自然の豊かさにも眼をみはるばかりである。浜辺に遊んで僅かな時間で握りこぶしほどの蛤を100〜200個も拾うとか、漁師が一晩で400〜500匹のヒラメを獲るという。




冠島についても触れていて、オットセイ(!)の巣があって漁の妨げになる…とある。




何気なく触れられている地誌や気候、風土が実に面白い。





昨年よりは少しゆとりのある年末のように感じる。




このまま穏やかに歳を越したいものだ。




もっとも予報では元日は暴風雪とのことで少々心配ではある。




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