明日は炉に  ローズマリーの赤ちゃん 

本日は兼務寺院で留守番。




来訪者も少なく閑散としたなかに初夏の瑞々しい空気溢れているように感じた。




この時期は実にいろんな野の花が咲いていて心を和ませてくれる。





野の花を思うとマタイ伝の一節がいつも思い浮かぶ。






「それだから、あなたがたに言っておく。何を食べようか、何を飲もうかと、自分の命のことで思いわずらい、何を着ようかと自分のからだのことで思いわずらうな。命は食べ物にまさり、からだは着物にまさるではないか。空の鳥を見るがよい。まくことも、刈ることもせず、倉に取りいれることもしない。それだのに、あなたがたの天の父は彼らを養っていて下さる。あなたがたは彼らよりも、はるかにすぐれたものではないか。あなたがたのうち、誰が思いわずらったからとて、自分の寿命をわずかでも延ばすことができようか。また、なぜ、着物のことで思いわずらうのか。野の花がどうして育っているか、考えて見るがよい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし、あなたがたに言うが、栄華をきわめた時のソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。きょう生えていて、あすは炉に投げ入れられる野の草でさえ、神はこのように装って下さるのなら、あなたがたに、それ以上良くして下さらないはずがあろうか。ああ、信仰の薄い者たちよ。だから、何を食べようか、あるいは何を着ようかと言って思いわずらうな。これらのものはみな、異邦人が切に求めているものである。あなたがたの天の父は、これらのものが、ことごとくあなたがたに必要であることをご存じである。まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものは、すべて添えて与えられるであろう。だから、あすのことを思いわずらうな。あすのことは、あす自身が思いわずらうであろう。一日の苦労は、その日一日だけで十分である。」






「明日は炉に投げ入れられる」というのは、当時、乾燥した草木が簡易な燃料として用いられたことを指しらしい。






荘重さのなかに美しさ、真理の深さを感じる素晴らしい言葉である。










昨日、紅茶マニアの檀家さんの家で美味しい紅茶をよばれた。




苗木を鹿に齧られて困っているという話をしたところ、その方が笹山のハーブ園に行ったら周囲には動物が出没しているのにそのハーブ園だけが動物の被害あっていない。





つまり…野生動物はハーブを避けるかもしれないと言われるのだ。




なかなか面白い話ある。




もっともハーブ園にはたくさんのハーブが植えられていてどのハーブが動物に有効かは不明とのこと。



その方はローズマリーを勧めてくださり、ご自分の庭から1枝のローズマリーを頂いた。





水に入れておくと根が出ると教えて頂いたので、コップに挿して様子をみている。






ローズマリーはしばらく持っていると手に香りがつくほど強い香りである。





ローズマリーの語源は「海のしずく」で薔薇(ローズ)とは関係がない。






西洋ではローズマリーというのは女性の名前になるくらいありふれた植物であるという。日本だったら「お菊ちゃん」みたいな感じか。








私の世代なら「ローズマリーの赤ちゃん」というホラー映画を思い出すが、






コップの中の一枝がまさにローズマリーの赤ちゃんというところか…









ローズマリーは魔よけの効能があるとされ。主人公の名前自体がが物語の伏線になってということらしい。






ローズマリーの赤ちゃん」に影響を受けた諸星大二郎のホラー漫画を読んだ記憶があってそちらもかなり印象が強い。(タイトルは失念)




ローズマリーの赤ちゃん [DVD]

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アマゾンで「ローズマリーの赤ちゃん」(DVD)のレビューを読んでいたらアッと驚いた。



ローズマリーの赤ちゃん」はよくあるホラー映画だとばかり思っていたのだが、実は主人公のマタニティブルーからくる妄想や錯覚と解釈できるというのである。







諸星作品の影響で完全にホラーだと思い込んでいたのだが、完全に記憶の錯誤だったらしい。










考えてみれば野生動物は特定の香りを嫌うというよりハーブに接して強い香りが身体に付着することを忌避しているのかもしれない…と考えた。





野生動物にとっては身体に強い香りはつくことは好ましいとは考えられないからだ。とりあえず一枝のローズマリーからまた楽しい実験ができそうである。






【楽しくも深い解説です】




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