おみくじ とみ新蔵「剣術抄」
本日は終日雨模様。
何組かの団体旅行の方に雨の中来ていただいた。雨が降っているし、今年は紅葉も不振なので有り難いやら申し訳ないやら…
午前中来られたのは某有名企業のOB会の方で平均年齢70歳というところ。
ある方がおみくじをひいたら…
「恋人現る」
と書かれてあったとかで盛り上がっていた。
皆さんお若いですな(笑)
- 作者: とみ新蔵
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今月の読書で最大の収穫はとみ新蔵「剣術抄」。
作者自身の武術修行のエッセンスが凝縮されている実験的な作品である。同時に武術を描いた劇画としても出色。特に2巻後半が素晴らしい。
作中でしばしば「後の先」の有利という術理について触れられているがこれは合気道や太極拳の術理と大いに共通する点があって興味深い。
合気道も太極拳も相手の攻撃を受けて、攻撃に転じることが多いからである。
闘争とは最初から丸腰で行うはずは無く<剣>や<槍>といった刀刃を帯びて戦い、刀刃を失ったり、接近戦になった時に体術が使われることを考えれば、<剣術>や<槍術>の身体の運用法と<体術>は連続しているはずである…と改めて感じた。
(合気道や中国武術では最初に徒手での戦いを学んでから武器術や武器への対処法を学ぶことが多いが実際の戦闘とは順序が逆である点は興味深い)
武器術において「後の先」が有利であればそれが合気道や太極拳の成立に大きな影響を与えた可能性があるのではないだろうか。
「剣術抄」ではいくつものテーマが取り上げられているが、とりわけ「目付け」についての話が面白いと感じた。
勝手な解釈かもしれないが、相手を強く意識して<見る>ということで却って相手の意識を感知しにくくなる…というのである。
(相手と戦うという局面になれば尚更相手を注視してしまうのが常であろう)
私達は鏡でもない限り自分を視るということはない…
他者の存在を視て意識することで自己との関係を意識し、相手を意識することで自己(自我)を強く意識しているとしたら、相手への意識(相手を注視するという意識)を弱めることで自我からの束縛を抜け出す手がかりになるのではないか…という気がしている。これは今月最大の収穫だった気がする。
とみ新蔵氏の主宰されている「古流実戦剣術研究会」の動画もアップされている。とみ氏によれば20点〜40点の出来だそうだが興味深く拝見している。
【とみ新蔵ブログ】http://hiratomi.exblog.jp/
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