新緑 道化師
新緑というのは急激に水分を吸い上げ、早い速度で成長していくのだろう。
朝方の新緑の前に立つと淡い霧のなかにいるような感覚を受ける。
最近は毎朝、24式の太極拳を行うが、朝の冷気と新緑の気配のなかで体を動かすのは心地よいものである。
ここ数日は肩甲骨や背骨あたりに詰まっていたものがスコンと抜けたようで今までに無い爽快感がある。
西洋的な筋肉を使う運動も良いが、太極拳には全然違う何かがある気がする。
体に効いているという感じがするのは在り難くも面白い。
しばらく太極拳にハマりそうである。
24式太極拳 美しく演じられる身体操作のコツ (BUDO‐RA BOOKS)
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時々さだまさしの歌が聴きたくなる。
ファンというほどではない。レコードもCDも持っているわけではない。
Youtubeで“聴く”という実に安直な態度だが、「道化師のソネット」や「案山子」などは聞惚れてしまう。
歳をとってからの円熟した感じも良いが、やはり若い頃の澄んで、よく伸びる声を聞いていると気持ちが引き入れられる。
そして歌詞が持っている詩情が本当に素晴らしい。
一幅の絵のような光景であったり、言葉の深い響きに心が深々と鳴るような思いをすることがある。
一番好きなのは「道化師のソネット」である。
歌詞のなかに人間の持つ根源的な哀しみのようなものが織り込まれている気がする。
生きるために哀しみを抱えざるを得ない人間に微笑みを与えようというのはどこか仏教の慈悲に近いような気がしている。大袈裟だろうか(苦笑)
さだまさしの憎いところは人間の哀しみだけでなく笑いにも心を向けていることである。
笑ってゆるんだ気持ちのところにふと短く、鋭いものが投げかけられ、思わず自分の心の深いところで受け止めてしまう。
或いは哀しみと笑いが交錯し、いつか逆転してしまうという感覚。
振り返って昨今の音楽が実に無機的な印象を持っていることにあらためて気づかされる。
さだまさしの歌がこれからも歌いつがれ、聴きつがれていくことを願わずにはいられない。
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