仁和寺の御殿 壇蜜さんの瓦
現在3つの寺院を兼務しており真言宗東寺派と真言宗御室派で僧籍を頂いている。
本日は御室派の総本山である仁和寺にて京都支所の総会が行われた。
ちなみに地方の末寺の多くは総会のときくらいしか本山に行く機会がないのが実情ではないだろうか。
会議は午前中で終わり昼食、懇談の後解散。
たまたま本山の職員の方から、最近、外国人の拝観が増えたが「御殿がとても素晴らしかった」と大勢の方からお褒めを頂いています…と伺ったので久しぶりに御殿へ。
仁和寺の正門をくぐって真っ直ぐに進むと金堂(本堂)に至るが山門を入って左手に御殿がある。
御殿というのは貴族の邸宅や豪華な邸宅を指す一般的な名称でもあるので御殿という名称はやや不親切であるように思う。
仁和寺の御殿というのは幾つも書院などの建造物と庭園で構築された区画である。
仁和寺の境内を描いたパンフレットを参照すると仁和寺の境内全体何割かはこの御殿が占めている。仁和寺の境内は3万坪とも言われていてこの御殿も広大であることは間違いない。
御所風の長い回廊に沿って歩くと、まるで平安時代かと錯覚するような感覚を味わうことができる。
御殿には北庭、南庭のふたつの庭があるが特に北庭は圧倒的な美しさだった。
長い回廊を歩いてゆくと突然眼の前に北庭が現われる。
北庭は池、白砂、岩石、樹木を中心に構成されているが絶えず流れ落ちる水音に耳を澄ませていると時間を忘れて見入ってしまう。
5月6月の新緑の時期というのは桜や紅葉の行楽シーズンから外れているうえに暑すぎず、寒すぎず、穏やかに身も心も開いて庭の風雅に接するにはとても良い時期だと思う。
静かでありながら、心に染み入るような体験をすることができた。
仁和寺では瓦の寄付を募っていて
自分の好きなメッセージを瓦に筆で書いて奉納することができる。
芸能人の方が奉納された瓦が展示されていて、皆さんどちらかといえばありきたり?のメッセージを書かれているのだが
壇蜜さんの書いていたメッセージが…
「全力野球」
壇蜜さんと野球の関係は詳細不明なり…
仁和寺の境内には金堂、五重塔をはじめて多くの建造物があるが大規模な改修工事が進行している。
伽藍のなかに弘法大師を祀った御影堂というお堂があり、秋に落慶法要が営まれる。
私も出仕する予定なのだが、檀家さんに
「今度、本山の御影堂の改修工事が終ったので出仕することになりました」
と何気なく言ったら、すごくビミョウな空気になった。
後でよくよく考えたら
法要に「出仕」すると言ったのを落慶の為に「出資する」(寄付する)と勘違いされたらしかった…
お寺関係の言葉遣いというのはなかなか難しいのである。
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