コブラの俳句 眼下の敵 日本の潜水艦戦  

相変わらず蒸し暑い。



老僧にユニクロのステテコを進呈したら気に入って穿いてらっしゃる。



同じくユニクロの機能性Tシャツも進呈したがこちらの感想はまだ頂いていない。








テレビにデーモン木暮氏が出演しているのをみて老僧が



「この男は面をかぶっているな」



かぶってませんよ!



そう見えなくも無いですが…









時々毎日放送の「プレバト!!」を観る。



芸能人が俳句、生け花、書道、陶芸などに挑戦する番組である。



最近の番組では珍しく、芸術や文学がテーマに取り上げているのが頼もしい。



辛口の俳句の先生が出てきて芸能人の作った俳句を厳しく査定し、ちいちもっともなことを言われる。





動画を観ていたら「メイプル超合金」のカズレーザー氏の俳句が絶賛されていた。



「窓外」などというあまり使わない単語を作って斬新な俳句を作られているので感心していたが、氏は毎年200冊くらい本を読む読書家らしい。




メイプル超合金」の漫才はそんなに好きではないが、赤いコスチュームが寺沢武一の「コブラ」にそっくり…とずっと気になっていた。調べたらやっぱり「コブラ」の影響らしい。


コブラ」を好きな人に悪い人はいません!(笑)








ネットのDVDレンタルが半額セール中なので、1957年製作のアメリカ映画『眼下の敵』をレンタル。




アメリカの新鋭駆逐艦とドイツのUボートの闘いを描いた戦争映画の古典である。



駆逐艦と潜水艦の駆け引き、両艦長の背負っている人生の重さ、艦内のリアルな描写、迫力ある戦闘など優点が多い。



クレジットで国防総省と海軍への謝辞が述べられているが、実物の駆逐艦を使って撮影が行われており、特に…



実際の爆雷を使用した爆雷攻撃が延々と続くのが凄い。(必見)



海面に何十メートルもの水柱が立つ迫力は一見の価値ありである。



古い映画だと感じる部分もあるが、60年近く前の映画であることは少しだけ念頭におく必要がある。俳優達も古い映画らしく良い意味で端然としている。きちんと作られた善き映画であると思う。







U・ボート ディレクターズ・カット [Blu-ray]

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ドイツのUボートといえば潜水艦の代名詞である。
ドイツでは大戦中に同型の潜水艦を大量に生産し、投入した。



同じタイプの潜水艦を量産すれば訓練やメンテナンスも効率化できるという合理的な判断である。




米海軍も同じ方針で“ガトー級潜水艦”を建造した。



一方、日本は開戦後に実に15種もの潜水艦を建造している。



中には伊四〇〇型のように優れた潜水艦も存在するが、資源が豊富で生産力に勝る米国がひとつの艦種を作り続け、資源に乏しく生産力の低い日本が多様な艦種を作るというのは実に不思議であり、不合理のように感じる。


日本の敗戦の最大の理由のひとつは潜水艦の攻撃により膨大な船舶を喪失したことであることは間違いない。



米海軍の全体の僅か1.6パーセントを占めるに過ぎない潜水艦乗員が挙げた戦果は日本の全沈没艦艇・船舶の55パーセントにおよぶという。




日本の潜水艦はアメリカの商船の破壊ではなく、あくまで艦隊決戦の補助という位置づけでしかなかった。



アメリカの艦艇に抗した日本の潜水艦戦はアメリカの優れた戦術や兵器によって壊滅してしまう。



日本がなぜ潜水艦によってアメリカの補給ラインを攻撃しないか…ということをアメリカは不審に思ったという。




ニミッツの太平洋海戦史

ニミッツの太平洋海戦史




強大なアメリカ太平洋艦隊の最高指揮官として、対日作戦を計画・実施した名将ニミッツは「ニミッツの太平洋海戦史」のなかで「古今の戦争史において、主要な武器がその真の潜在能力を少しでも把握理解されずに使用されたという稀有の例を求めるとすれば、それこそまさに第二次世界大戦における日本海軍の潜水艦の場合である」

と述べている。




戦争とは巨大な不合理であり、悲劇であるが、日本の戦った戦争には時々理解しがたい不合理性があって、そのことは戦争と共に終ったのではなく、形を変えて日本の社会や組織のなかに存続し続けているのではないかと思わざるを得ないことがある。



来月のお盆にはささやかながら先の大戦で亡くなった諸霊に慰霊の祈りを捧げる。




平和に暮らす私たちは戦争で亡くなった諸霊の心情に少しでも心を向け、沿わせる必要があると思う。そのためにも先の大戦についてもっと知るべきであると感じることがある。






※ 勝目純也「潜水艦作戦はなぜ不振に終ったか?」(<「歴史群像」2014.6月号�・125)を参考にさせて頂きました。




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