海水浴 浮世絵の禿山
本日は格別の熱暑。
お盆まで雨が降りそうになく、今年は猛暑のお盆になる予定。
夕方、駐車場の草刈りをする予定だったがあまりに暑いので断念する。
後10日余りを乗り切ればお盆が終るが
周囲は夏休み。こちらの少々ウツウツおとした気分とはかなり落差がある。
【若狭の海はいいものです】
数日前に娘と妻は若狭の海岸へ。
車で15分も走れば綺麗な海岸につくことができる。
かっては海水浴で大変に賑わったそうだが地元の方によれば盛時の10分の1くらいだという。
私も子供の頃、家族や親戚とつれだって民宿にとまった楽しい記憶がある。
当時は多くのお寺が民宿として大勢の海水浴客を泊めていたとのこと。
民泊のハシリみたいなものか。
世の中が多様化するとそれぞれにレジャーを追求することで共有できる記憶のようなものは無くなってゆくだろう。
私に近い世代の方は夏の海水浴に楽しい思い出をもっておられると思う。
海水浴のように素朴な愉しみがだんだん減ってゆくのは少し残念である。
【一際高いのは霊峰青葉山】
お盆が終れば短い夏休み…というか
…もとの暇な山寺に戻るのでロングバケーションの始まりか…
先日、京都での用件に併せて京都におられる檀家さんの棚経に伺ったら
「お参りに来て頂くとお盆という感じがします」
と言っていただいてこちらもなんとはなしに嬉しい気持ちになった。
棚経では僅かな読経しかできないが、僅かでも毎年御仏壇にお参りをさせて頂き檀信徒の方と言葉を交わさせていただくことはとても大切だと思っている。
まだしばらくは日に数軒の棚経があるばかりだが、
時間に余裕があるのでゆっくりお話しできるのはありがたい。
それでも暑さで体力の消耗が著しい。
とりあえず冷たいものをとりすぎないようにしているが
野菜ジュース、リンゴ酢、スピルリナ、ビタミンC、納豆などなど体に効きそうなものをできるだけ毎日摂るようにしている。
老僧が80歳近くまで1人でお盆の勤めをこなしていたことを思うと敬服せざるを得ない。
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海岸線には松の木をよくみかけるが松は肥沃な土壌ではそだちにくい植物であるらしい。
竹松公太郎氏によれば東海道五十三次のような浮世絵には荒涼として松がわずかにしか生えているだけのような風景が沢山描かれている。
江戸時代には全国の森林資源は随分と枯渇し、禿山が多かったようなのである。
木材は建材だけでなく、燃料資源として多用され人口の増加によって急速に枯渇してゆく。
家康が江戸に幕府を開いたときに関西圏の森林資源は著しく枯渇していたようである。
奈良時代以降何度も遷都が行われた理由のひとつには森林資源の確保があったのかもしれない。
数々の都の造営、城の築城をはじめ日用の建材、燃料として立ち木は伐採されてゆく。
徳川家康が秀吉によって江戸に転封されたときに江戸は湿地の広がる寂しい土地であった。
しかし政治経済の中心であった関西圏にあって森林資源が枯渇を迎えていたのに対して、関東に手付かずの広大な森林資源があった。このことは家康にとって大変に大きなアドバンテージとなったはずである。
人口100万人に達した江戸では建材、燃料として毎年2000万本の立ち木を必要としたという。
いつの時代も資源とエネルギーを制するものが覇者となることは間違いないようである。
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