100メートルの冒険 オーバーロード 馬頭観音


明日は本山の法要に出仕。



本山にある諸堂のうち御影堂(みえどうの修復が終ったので修復落慶法要が行われるのである。



夜半になってから必要な帯衣をゴソゴソと探し始め、必要なものを取りに山門の向かいにある収蔵庫にゆこうとして最近、クマの出没が異様に多いことを思い出した。



夕方もすぐ近くのお寺の脇にある柿の木に小熊が登っていたというメールが届いたばかり。例年の3倍の出没状況だという。



以前、夜中に収蔵庫に行くのが怖いとブログに書いたら「クマよけの鈴を鳴らしながら歩くとよい」というアドバイスを頂いたので(笑)、早速シャンシャンと熊鈴を鳴らしながら収蔵庫へ。収蔵庫へはたった100メートルほどの距離なのだが…




ドドドドドッ…


歩き出して30秒もしないうちに、庭園の辺りで高速で走り抜けていく大型の動物の足音が聞える。間違いなく鹿である。


野生動物多過ぎである…


山門をくぐるとすぐ眼の前が収蔵庫なのだが、山門をぬけたあたりで近くの藪から低いうなり声が響き始めた。明らかな<威嚇>である。


……怖い!怖い!怖い!



この生き物は逃げるという選択ではなく、戦うという選択をしたらしかった。



クマかイノシシだろうと思われたが、野生動物は背中を見せると本能的に襲うとも言われているので恐る恐るそのまま収蔵庫に向かう。



僅かな距離だが久しぶりに肝を冷やした。



明日の朝の列車時刻を調べていたら、<動物支障>という単語が眼についた。



動物が列車に轢かれたりして運行に影響が出ることを指す言葉らしい。



とりあえず本日は動物支障もなく明日の準備が終りそうである。







本日、兼務寺院で留守番していると小学生低学年の女の子と父親の方がお参りにこられた。




随分前に足しげく家族でお参りに来られていたことを思い出した。女の子の病気平癒を祈願されていたのだが、いつの頃からかお参りに来られることもなくなっていた。



お寺というのは願いを捧げる場所であるが、お参りにこられる方全てが望みどおりのご利益を得られると限らない。頻繁に来られていた方の足が遠のくと寂しいような申し訳ないような気持ちになることがある。



お話を伺うと子供さんの病気がすっかり良くなられ、時々はお参りに来られているとのことでホッとすると同時に嬉しさがこみ上げてきた。







動画を見るのが日課のようになっているが、アニメの一部分だけが上がっているのをみて関心を持ち、第1話からガッツリ見てしまうということがたまにある。



ここ数日ハマっているのが「オーバーロード」というシリーズ。



ライトノベルを原作にしたアニメだがRPGのサービス終了の間際になってプレイヤーが自分の作ったキャラクターに同化し、ゲーム内のキャラクターと共に活動する異世界に転移しているという設定。ありがちといえばありがちだが、細部のコテコテ感がハマりま(笑)全話アップされていることを願うばかり。




ヒンドゥー教―インドの聖と俗 (中公新書)

ヒンドゥー教―インドの聖と俗 (中公新書)



ヒンドゥー教では様々な動物を犠牲として祭祀を行ったが、そのなかでも国家の繁栄と安寧を祈願するために馬を犠牲にして行ったのが馬祀祭(アシュヴァメーダ)である。


雄の駿馬(特に白馬)を自由に徘徊させ国王は馬の通過する土地を自国の領地とするために王は軍隊を率いて白馬を追い、他国を侵略した。1年後に特別な祭儀のもとで馬は生贄に供される。


なんとも規模の大きな祭祀である。インドでは牛が聖獣とされることは良く知られているが、馬についても特別な信仰があったとされる。



若狭には馬頭観音が多く祀られていて、当山の近くでも松尾寺、中山寺、馬居寺などが上げられる。



馬頭観音は頭上に白い馬を頂くが、馬頭観音とは馬(白馬)の聖性を仏像化したものではないか…と考えることがある。まだしっかりした根拠は無いのだが、馬頭観音は若狭の仏教文化を考えるうえでは非常に重要な意味を持っているので馬頭観音についてはこれからももう少し調べていきたいと思っている。



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