笑顔 宮本武蔵は、なぜ強かったのか?
国道から山寺までは細い1本道で車2台がかろうじて対向できるほどの幅しかない。
道幅が狭いので車内から道を歩く人たちの表情が良く見える。
檀家さんや知り合いに出会うと会釈することが多いが
娘と同年代の男の子が居て、ご近所さんということもあって顔見知りである。
私はただの“近所のおじさん”でしかないのだが、車で走っているときに歩いているその男の子とすれ違う時に、その男の子は日が射したような明るい表情になって私に一生懸命に手を振ってくれる。
そのまっすぐな一生懸命さがとてもまぶしくて、嬉しくて、その男の子を見るたびに胸が熱くなる。
幼い彼もあっという間に歳を重ね大人になっていくに違いないが、ささやかな隣人に懸命に手を振ってくれたその素敵な表情を私は決して忘れないだろうと思う。
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いかにもそれらしく描かれていてついつい立ち読みしてしまう。
流石は最強の格闘技漫画家板垣先生!
宮本武蔵は、なぜ強かったのか? 『五輪書』に隠された究極の奥義「水」
- 作者: 高岡英夫
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それに触発されたわけではないが運動科学者高岡英夫氏の「宮本武蔵は、なぜ強かったのか?」をブックオフオンラインにて購入。
高岡氏は高度な身体能力の分析とトレーニング方法を駆使してオリンピック選手など一流のアスリートを指導しうる稀有な存在である。
高岡氏の提唱する高度な身体能力を実現させるキーワードのひとつが「脱力」である。
数百もの身体技法によって様々に身体のゆるめることを探求しておられて敬服の至りである。
高岡氏は身体を<水>のようにゆるめることで、その精神においても高度な境地に達するという。
剣聖と仰がれる宮本武蔵の剣技、境地とは<水>のごときものであったという。
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宮本武蔵について最も有名な作品といえば吉川英治の「宮本武蔵」だろう。
(余談だが手元に徳川夢声氏が朗読した吉川英治「宮本武蔵」の名場面集が何枚かあるが、情景が眼前にありありと浮かぶようで素晴らしい。)
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吉川英治の「宮本武蔵」以降に書かれた諸作品を含め、従来の宮本武蔵像は武蔵が13歳で初めての決闘をして以来、心技を向上させ巌流島における佐々木小次郎との対決をもってそのピークを迎えるというものである。
だが高岡氏の説く、武蔵の最高の決闘とは13歳の最初の決闘であったというのである。
幼い武蔵こそが最善最高の武技を実現したのであり、それ以降の戦いはいわばその最善最高の動きを追うものであったという。
高岡氏はそれに類する例として若いアスリートがときに驚異的な記録を達成することをひきあいに出している。
そして子供が本来持っている能力が極めて高度であることを繰り返し説いておられる。
高岡氏の主張は簡単に要約することが難しいのだが、非常に触発される内容であった。
宗教において最も大切なことは<純粋になること>だとラマナマハルシは言う。
そして自分が歳を重ね、経験を積むほど純粋になることからどんどん遠ざかってゆくように感じることすらある。
幼いときの私にもあったはずの純粋な心をどうしたら取り戻せるのだろうかと考える。
そんな思いで幼い頃のことを思い出すことがある。
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