ロボット導師 

ネットのニュースを見ていたらとかでロボットが葬儀の導師をするという…




ソフトバンクの開発した人型ロボット「Pepper(ペッパー)」君がロボット導師として葬儀を行う“IT葬儀”なのだとか。



【関連記事】https://robotstart.info/2017/08/14/robot-sogi.html



葬儀の導師をするというのは戒律を与えて故人を仏弟子にするという作法が含まれる。


だがロボットは戒律を受けているはずがない。



戒律を受けていない者が戒律を授けるという導師はできない。



キリスト教イスラム教で同じレベルのことをやったら多分焼き討ちにあって死人が出てもおかしくない。日本は平和な国である。








遅く帰山して何気なくテレビをつけたら大河ドラマ「おんな城主 直虎」をやっていた。(以下ネタバレありにつき要注意)



主演の柴咲コウは綺麗で迫力があるが、尼僧姿にもかかわらず“お坊さん的振る舞い”の部分に違和感があって永らく見ていなかった。


高橋一生氏演じる家老が磔されることになり柴咲コウは「引導を渡す」といって刑場に向かい、お経でもあげるのかと思ったら


高橋一生を槍で一突き



そして瀕死の高橋一生



「地獄に落ちろ!」




ストーリー的にはいろいろ複雑な事情があるらしいが


引導→槍→「地獄に落ちろ」


の展開がどうしても理解できなかった。
(多分毎回見ている人には納得の展開なのだろうが)



見るんじゃなかった…と後悔。








葬儀も近年は導師1人で行う傾向にあり、昔のように複数の役僧がつくことはすくなくなりつつある。



葬儀の次第は複数で分担して行うようできているので、導師1人で役僧の役割も行うことは難しいし、負担が大きいのだが、そういうことは一般にはわかりにくいのだろう。


しばらく前に先代住職から2代にわたってお世話になった檀家さんが亡くなった。



大往生といってよい最後で本当に素晴らしいと感動したが、施主さんの意向で何人も役僧さんが呼ばれ、米寿をこえた高名な名誉住職さんにも来て頂き、荘重にして盛大な葬儀になった。


故人には本堂改築の際に立派な磬子(けいす※大きな鐘)を寄贈していただいて普段使っていたが、


葬儀の際の磬子(けいす)は是非、故人に寄贈して頂いた磬子を使って葬儀をしたいと思って、雪の残る本堂に磬子を取りに行った。


葬儀の前に役僧の方々に磬子の件を説明して了解を求めた。


くだんの名誉住職さんが


「ケース(磬子)バイケースで」


と言われて場が和んだ。



葬儀というのは故人の思い、施主さんや親族さんの思い、お寺の者の思い…いろいろな思いが綾なしている。




大切な方が亡くなった悲しみだけなく故人への感謝や故人への敬慕など言葉に尽くせないものがある。



葬儀は当分、人間という複雑で厄介で深淵な感情を抱いたものがやるしかなさそうである。







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