ゴルゴではなく 一番大事かもしれないこと
前回の記事でさいとうたかを先生の「劇画で運慶」で描かれる運慶の顔が「ゴルゴ13」に似ていると書きましたが…
正しくは「影狩り」の室戸十兵衛に似ているの誤りでした。
- 作者: さいとうたかを
- 出版社/メーカー: リイド社
- 発売日: 2002/04/01
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログを見る
「影狩り」はさいとう先生の作品のなかでも3人のチームが悪を撃つという痛快娯楽時代劇的作品。
さいとう先生はゴルゴ13や雲盗り平のようなプロフェッショナルな仕事人のイメージが強いですが3人で協力してひとつのミッションをこなす点が「影狩り」の特徴。さいとう先生の作品のなかではそんなにメジャーではありませんが面白い作品です。
- 作者: さいとうたかを
- 出版社/メーカー: リイド社
- 発売日: 2011/07
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (1件) を見る
- 作者: さいとうたかを
- 出版社/メーカー: リイド社
- 発売日: 2013/04/05
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (1件) を見る
さいとうたかを先生は劇画に分業的な製作方法を確立されたとさるが、運慶や快慶らが大勢の小仏師を従えて仏像を製作したことと重なるようで面白い
「影狩り」で主人公を補佐する二人の浪人の名前は“日光”と“月光”。
人間のバランス感覚でいうとセンタープラス両脇というのが落ち着きがいいわけですね。
仁王さんは2体、四天王は4体、十二神将は12体、二十八部衆は28体…
脇侍や眷属は偶数が多いですが奇数の眷属というのは寡聞にして知りませんが存在するのでしょうか…
昔話だとお供は3人ですね。桃太郎とか。
西遊記もお供は3人…
閑話休題。ヒンドゥー教では男神と女神という組み合わせが多いので男女の二神が祀られる場合がありますが、妻帯を禁じた仏教では本尊の両脇に弟子や侍者が配され3体という組み合わせが発達したようです。
- 作者: 田中公明
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2015/08/27
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る
長々とブログに駄文を綴っているがSNSには時々古いブログの記事が表示される。
読み返してみると大抵はつまらない日常茶飯事の内容なのだが時々、自分にとって大事なことを書いていることがある。たまたま5年前に書いた記事を読んでいたら改めて考えたことがあった。
ご先祖様は子孫を守ってくださるということを時々檀家さんにお伝えすることがある。
…だからご先祖様に感謝しましょう
これは本当は正しくない。
守ってくださるからご先祖様に感謝しましょうではなくて、ご先祖様が存在してくださったことそのものに感謝するというのが正しいのだと思う。
自分の親、祖父母、曾祖父母とたどって何代もさかのぼると膨大なご先祖様の存在があってはじめて自分が存在することに気が付く。
ご先祖様を10代さかのぼると1024人
20代さかのぼると209万7150人
になるという。
これらのご先祖様の一人でも欠けたら自分は存在しない。
長い長い歴史の必然の一コマとして自分がいる
それはとても尊いことなのだと思う。
存在することが尊い
そのことはとても大事なのではないだろうかと改めて感じた。
その人が何かができるとか、お金をたくさんもっているとか、偉い人だから大切なのではなく
その人が存在することそのものが尊い
そのことに心が向けられれば自殺やいじめや虐待などという悲しい事件も減るのではないだろうか
学校や社会の価値観は
あいかわらず
いい成績 いい大学 いい就職 いい収入 いい地位 いい老後
この価値観はそんなに揺らいではいないように思う。
もちろん?そのことに適合する必要がないなどとは言えない。
しかし、その一方で存在することの価値や大切さを子供たちに教えてやってほしい。
私自身思い返せば地味な学生時代だったし、何ができたというわけではないが
早い話、全然イケてない生徒だったので(苦笑)
たまに同窓生にあって声をかけられると無性に恥ずかしくなこともある
そんなものである…
そして今の子供たちはいよいよ周りの空気を読み、それに懸命についていこうとしている気がする。
もっとも大人だってそういう空気の中にいるが…
自分が何ができなくても尊いということを自覚できれば子供も大人ももっと自由に堂々とふるまえるのではないだろうか。
とりわけ子供たちには自分の人生をそれ自体に価値あるものとして生きていってほしい。
お釈迦様はお生まれになった時に
『天上天下唯我独尊』
と言われた。
もちろん…
生理学的には不可能だと思いますが(笑)。
そのことは“象徴としての教え”なのだと理解している。
『人は誰しもが生まれながらにして尊い』
『何ひとつできない赤ん坊も尊い』
それは人間のなかに仏性があるということとつながってくると思う。
突拍子もないことを言うようですが…
そのことは物質がエネルギーと等しいとアインシュタインが発見したことともつながってくるような気がする。
小さな質量のなかに莫大なエネルギーが存在する。
これは案外、仏性ということとつながってくるのではないか…
そんなことをふと考えた。
何年後かにこの記事を読み返したらどんな感想を抱くだろうかとも。
アインシュタインの世界一有名な式E=mc2―特殊相対論からみちびかれた (ニュートンムック Newton別冊)
- 作者: 村山斉
- 出版社/メーカー: ニュートンプレス
- 発売日: 2011/10/27
- メディア: ムック
- 購入: 2人 クリック: 2回
- この商品を含むブログを見る
にほんブログ村←いつもご訪問ありがとうございます!
丹後の山寺の住職に応援のクリックをポチッとおねがいします(^人^)
.