襟裳の春 雪解け 無限の力
連日報道されていた福井での1500台を超す渋滞は解消との知らせ。
昭和56年以来の大雪という報道を見かけるが、老僧によれば昭和56年には当地でも豪雪であったとのこと。「五六豪雪」(ごうろくごうせつ)、「昭和56年豪雪」として名高い。この時に大雪で兼務寺院の本堂の屋根が大破し、老僧は再建に向けて懸命に活動した。
豪雪といえば昭和38年の「三八豪雪」も有名。高齢の檀家さんから伺った話では「雪が電話線を越えた」などというものまであった。
昨日は兼務寺院にて留守番。参道の雪かき少々。陽が高く上ると屋根の雪がみるみる溶けてゆくのが心地よい。溶けたしずくが陽に照らされながら間断なく落ちる。春の風景である。
テレビで森進一さんの「襟裳岬」が流れていた。
テロップの歌詞を見ながら聴いているなんともいい歌だと心にしみた。
わけのわからないことで なやんでいるうちに おいぼれてしまうから
黙りとおした年月を ひろい集めて 暖めあおう
人生への愛情がじんわりと心を温かくさせる。
寒い冬に聴くと心が照らされ、暖められるような歌である。
数日後に再び寒波の予報。これが最後でありますように。
- 作者: 高岡英夫
- 出版社/メーカー: さくら舎
- 発売日: 2013/04/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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最近ハマっているのが運動科学者の高岡英夫さんの本。高岡氏は著書も50冊以上あるのでフォローしきれないが…。
初期の記号論や武道論は難解だが、近年はゆる体操など実用的な内容が多い。高度な身体論でありながら自分の体でその一端なりとも実践できるというのが面白い。
先日買ったのは「無限の力 ビジネス呼吸法」。
第4章は呼吸法について書かれている。
高岡氏が講座で指導されている呼吸法のもっとも基礎になる「ベース」という3種類の呼吸法である。高岡氏自身も35年以上毎日欠かさず続けておられる呼吸法だという。
高岡氏が一般向けに書いておられる著書では体操について書かれていることが多いが、呼吸法について書かれていることは少ない。その点で貴重な情報である。
これまでもいろヨガや気功などいろな呼吸法を試してみたがこの「ベース」は呼吸法としてはむしろ簡単といえる。
ところがこの呼吸法を始め初めて行った日の翌日、朝の目覚めが明らかに違うことに気が付いた。
気のせいかとも思ったのだが、その翌日も、翌々日も…3日続けて朝起きたときの感覚が爽快なのである。これまでいろいろなトレーニングで体調が改善したことは沢山あるが、朝の目覚めが改善したというのは初めての体験である。
本書は主にビジネスマン向けに書かれているが第1部は疲労回復法について。
高岡氏は500〜1000もの体操を開発されたそうだが、そのなかでも簡単にして効果の高いものが4種類取り上げられている。
私がもっとも気に入っているのは仰臥して膝を立て、もう一方の脚のふくらはぎを立てた膝でこするというのものだがこれがとても気持ち良い。慣れてくると気持ちいという感覚が深まってきてやらずにはいられなくなる。高岡氏によればこの体操ひとつとっても1冊本がかけるほどの深さをもった体操であるという。
夜などにやっていると気持ちよさのあまりそのまま寝てしまうこともある。
というわけで数日ブログの更新をお休みした。
高岡氏が主張するのは能力開発の前提には疲労からの回復が必要であるという点である。
最近は大人も子供も身心に疲労を貯めこんでいると感じるが、まったく同感である。
人間は身体を使い切っていない…と高岡氏は主張する。
肥沃な自然が人跡未踏の大地や未知の海域として存在するように使われていない身体を高度に開発することで人類にとって大きな可能性となるというのが高岡氏の説くところである。
そこから敷衍するなら…
身体と脳と心がリンクしている以上、身体の開発は脳や心の開発につながるにちがいない。
世界では以前として紛争や飢餓、混乱が絶えることはないし、国内においても政治、経済、教育、マスコミなどあらゆる分野に問題が存在する。
その解決の一旦は広い意味での身体の開発が鍵になるのかもしれない。
開発された身体が脳と心に良い影響を与えることによって人間が変わり、地域・社会が変わるのではないだろうか。人間はもっと幸せになることができるのではないだろうか。心の中にある仏性の目覚めも体の目覚めから始まるのかもしれない。
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