全画面 破船 日本の地名
1日に1回は気持ちよく笑いたいと思う。
笑うというのは心と体の健康のためにもとても大切なことだと思うのである。
ネットには笑いのネタになる動画が無数にあるので有り難い。
動画のなかにはお笑い系以外にも瞑想に使えそうな音楽や宗教書の朗読があってこちらも重宝している。
動画の音声を聴きながら瞑想したりヨガをやったりするのもなかなか良いものである。
瞑想している時に動画以外の表示の部分が眩しくて邪魔なのでダンボールをチョキチョキ切り抜いて窓をつくりディスプレイに立てかけて瞑想していたが、ある日「全画面」という表示を見つけてクリックしたらディスプレイ一杯に動画が表示され、ダンボールの窓枠は不要となった。
相変わらず文明に後からついていっているらしい…
- 作者: 吉村昭
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1985/03/27
- メディア: 文庫
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小説を殆ど読まないのだが密林のレビューで吉村昭「破船」という作品を見つけた。
どこか陰惨なそれでいて引き込まれるようなストーリーを感じた。
買うか否か迷っているときに谷川健一「日本の地名」(岩波書店)を開いたらちょうど、そのモデルになったらしい話が載っていたので興味深かった。(まだ内容は未見なので私の推測であるが)
- 作者: 谷川健一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1997/04/21
- メディア: 新書
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伊豆の手石浦では海上で悪風が吹くと難船が多く、悪風が吹くと当地の者が松明を持って浜辺を行き来する。
船は悪風に遭って港を探しているので松明の明かりを見つけて人家があると思い近づくと、浜には暗礁が多数あって近づいた船は座礁して破船する。当地の者達は船を出して破船の荷物や道具を取るのだという。
座礁に誘って荷を奪うとは陰湿な仕業であるが、往時の人間の業のようなものを感じる。
昔の日本では見ず知らずの旅人に宿を貸す心根の優しさと対極に通りすがりの人間を襲って金品を奪う所業も数多くあったに違いない。
東西の昔話や民話には残酷な内容が多いが、誰もが貧しい時代にあっては他人はもとより家族までも犠牲にして生きることを余儀なくされた人々が大勢居たに違いない。
「日本の地名」は実に面白い。
全国の各所を訪ねて地名に込められた歴史の深奥を探るような内容である。
地名には歴史や物語がフリーズドライされているようなものではないだろうか。
温めると、血が通う物語や史実が浮かび上がってくる。
谷川健一という人の著書を読んでいると何か心の奥底の震えるような感覚を感じる。
「日本の地名」のなかには当地に関わる内容もいくつかあって興味深く読んでいる。
ひとつは諏訪の大鹿村の話。
南北朝時代に南朝方の宗良親王(後醍醐天皇の皇子)がこの地の豪族香坂高宗に庇護され、以後30余年に渡って信濃宮方(南朝)の本拠地となったという。
大鹿村は大河原村と塩鹿村が合併してできたのだが、なんとなく引っかかるものを感じる。
それは今、私の住んでいるのは鹿原という地名であり、当山の開祖が高岳親王という皇族から出家された方であるからである。
この組み合わせにはなにか隠れているものがあるような気がするがよくわからない。そのよくわからない気分を楽しみながら本書を読んでいる。
隠れた歴史のピースを見つけるのも地名を紐解く楽しみであるのだろう。
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