水の味のするコーヒー

 不思議なことに美味しいコーヒーというのは使っている水の味が分かる。


 初めてコーヒーを美味しいと思ったのは、学生の頃、下宿へ遊びに来た友人が入れてくれたコーヒーだった。生豆を買ってきて、自分で選別し、フライパンで炒ってから粉にするという念のいったものだった。

 山寺では毎朝、ペーパーフィルターでコーヒーを入れて飲む。豆は安物である。ただ水は地下水なので結構美味しく感じる。コーヒーを飲みながらその日の作業の手順を決めるのが山寺のキマリである。

 初めて土居コーヒーを飲んだのは何年か前だが、眼から鱗が落ちる気がした。
 やはり水の味がした。豆の質ももちろんだが、注文を受けてから焙煎するのが味を大きく左右している気がする。有機栽培や無農薬のコーヒーも試したが、まだ美味しいものに出会ったことがない。ひとつの原因は焙煎してから時間が経ったいるからだと思う。

 といっても、ここのコーヒーを毎日飲むのは私には贅沢すぎるので、もっぱら贈答用である。

 メールをやり取りするとその店の<勢い>みたいなものが伝わってくることがあって,そういう店は大抵、良い店であることが多い。土居コーヒーはメールの対応も感じが良い。
きっと勢いがある店なのだろう。

        土居コーヒー http://www.doicoffee.com/

 コーヒーを入れてくれた友人によると、豆をガラスケースに入れて販売している店で、豆がしっとり濡れたようになっているのは豆の油が酸化しているとのこと。

 やや余談だが、食事についてできるだけ注意したいのは酸化した油を摂らないようにすることが大きなポイントだと思っている。

 酸化した油は猛毒とすら唱える人もいるくらいだ。

 私が料理に使う油は基本的に酸化しにくいオリーブオイルかごま油が中心である。
 オリーブオイルというとクセのあるイメージがあるが和食に使っても違和感がない。

 油の酸化は温度が10℃上がる毎に反応が2倍になるという、大量の油を高温で過熱する天ぷらやフライは要注意である。

 よく使用済みの天ぷら油を溜めておいて炒め物に使う人がいるが、油代の節約と酸化した油を取り込むリスクを考えるとやめた方がいいのではないかと思えてしょうがない。

 天ぷらをするなら、鍋に油を浅く1、2センチくらい張って上げるディープフライという方法でも十分美味しい天ぷらやフライができる。(鍋については以前、このブログに書いたステンレス多層構造鍋が保温力があるのでオススメである)

 私は酸化した油を摂ると気分が悪くなることがある。
 だから外食では怪しい店では揚げ物を取らないように気をつけている。お好み焼き屋でも鉄板に古い油が残っていて酷いめにあったこともある。

 油で揚げるという調理法は短時間で大量の調理ができる。だから気をつけないと外食を続けていると揚げ物ばかり摂りかねない。

 酸化した油は健康と美容の大敵だと覚えておいて間違いは無い。