「34丁目の奇跡」

              【お知らせ】
 山寺のHP更新致しました。
 宜しければ御笑覧下さいませ
             http://ujimaccya69.hp.infoseek.co.jp/

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 お風呂用の薪が底を尽きそうなので今日も薪作りである…

 薪用の枯れ竹を庫裏に運び込んでいると、裏山から猿の鳴き声がする。
 声が野太くて大きなオス猿のようである。

 家族が飼い犬のトモを放したらしく、裏山でトモの鳴き声がした。
 トモは猟犬の血統を引いた雑種で猿を見つけるとどこまでも追いかけてゆく。トモが猿を追い立ててきたら脅かしてやろうとロケット花火を準備したが、トモの鳴き声はお寺からどんどん離れていった。相当遠くまで追いかけていったらしい。トモはかなり経ってから悠々と山を降りてきたが、「いい仕事してきたぜ!」みたいな顔をしてた。

 境内の竹やぶから枯れた竹を運んでいたら近所の高専の方2名が拝観に来られた。
「ブログ読みましたけど、薪は大丈夫ですか?」
と聞かれてちょっと動揺した。
 高専の卒業生は就職率が良いことで有名なのだが、この未曾有の大不況で就職活動が大変だとこぼして帰られた。

 それにしてもあっという間の大不況である。
 その直接の原因はアメリカのサブプライムローン問題であるし、背景にあるのは世界経済そのものが投機化していることにある。いうまでもなく最大の責任を負うのはアメリカである。

 もし日本が世界的な大不況の原因を作ったらたちまち政府が内外に遺憾の意を表し、「日本は世界に向けて謝罪せねば!」「日本はこんなにも世界に迷惑をかけた!」とマスコミの一部が大騒ぎするに違いない。そしてそれを口実にあちこちの国からあーだこーだと言われて日本の偉い方達が平身低頭する姿が目に見えるようである…


 夕食後に妻と「34丁目の奇跡」というDVDを見た。

 この映画を観ると<夢を持つことを諦めてしまったら人生を生きる価値がない>というメッセージが伝わってくる。
主役以下、どの俳優も上品で、美しい。
 こういう映画を作れるところがアメリカのいい所だろう。

 歳をとっても上品で、気品があってユーモアをがある…この映画を観ているとそんな俳優が日本は少ない気がするのがちょっと残念である。そんな俳優が少ないというより日本人の年のとり方にも問題があるのかもしれない。上品で、知的に歳をとるというのは難しいなと思わずに居られなかった。(ちなみに主演のリチャード・アッテンボローは高名な動物学者であるデビッド・アッテンボローの兄である)

 この映画で知ったのだがアメリカの1ドル札には「我々は神を信じる」と書かれている。アメリカは軍事大国、経済大国であると同時に宗教大国なのだなあと改めて感じた。

 オバマ大統領のもとでアメリカは復活するのだろうか?
 こんな素敵な映画を作れる国なら困難を乗り越えて復活することも決して夢ではないのかもしれない。