舞鶴で強盗 「日本の原郷 熊野」
夕刻より雪。明日はどれくらい積もるだろうか。
ただ地温が上がっているので積もった雪の解けるのは早いはずである。
ネットをみていたら山寺の近所で強盗のニュースを発見。
宅配ピザを注文して配達員を待ち伏せ、包丁で脅して金を盗ろうとしたらしいのだが、現場は犯人の自宅前だったらしい。
…自宅前で強盗するって聞いたことないゾ(笑)
【関連記事】http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150208-00000002-asahi-soci
最近、関心を持っているのが出雲と熊野である。
日本の歴史を考える上ではこの2つの地域は非常に重要であると思う。
出雲というのが現在の出雲市近辺ではなく、遥かに広い文化圏を持っていたらしいという仮説がある。実に北陸にまで及ぶ日本海沿岸の広範な地域が出雲圏だったというのである。
もちろん舞鶴も“出雲”ということになる。
そう考えるといくつかの疑問が解けるのでなかなか面白い仮説だと気に入っている。
- 作者: 梅原猛
- 出版社/メーカー: 新潮社
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熊野について書かれたものをさがしていたら新潮社の「とんぼの本」シリーズに「日本の原郷 熊野」を見つけた。
密林の古書が安かったので即買したが届いてみたら著者は梅原猛さんだった。
この方は評価されるべき方ではあるが、要所要所で自分の直感を「絶対にこうだぁぁぁぁ!」と名前どおり猛々しく断言をされるところがあって、私はちょっと警戒している。
本書にもいくつかそういう弱点はあるのだが、熊野について無知な私には貴重な知見を得ることができたので買ってよかったと思う。
梅原氏は狩猟採集によって暮らす土着の縄文人に対して渡来系の弥生人が稲作文化を拡大するなかで縄文人たちは次第に歴史の舞台から後退していったと考える。
そして熊野は縄文時代の遺風が長く残っていた特異な地域であるというのだ。
実に江戸時代半ばまで縄文の遺風が残されていたという。これは驚くべきことではないだろうか。
アイヌ文化や琉球文化は明らかに縄文系であろうが、恐らく日本の僻地や山間部には縄文系の文化が永く伝えられていたはずである。
- 作者: 柳田国男
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「遠野物語」に出てくる山に住む特異な人々の記述もこうした縄文系の末裔と考えてさしつかえないと思う。
私が気になるのは真言宗を始めとする山岳仏教とこれらの人々はどのようにクロスオーバーしたのかということである。
山林での修行は空海以前から行われており、こうした山の民との接触は必ず行われたはずだからである。
また熊野の近くには高野山、吉野山、大峰山など山岳と結びついた信仰の場がある。
それらと熊野はどのように関わったのか…興味は尽きないのである。
梅原氏によればアイヌの最も基本の道徳は嘘を言わない誠実さであるいう。
そしてこの嘘を謂わないという文化は縄文時代から受け継がれているらしい。
「古事記」や「日本書紀」を読むと時々殺伐とした印象を受ける。
征服者である朝廷が実に巧みに嘘をつくことで敵対する勢力を謀殺していることである。
宴席で女装して相手に近づき相手を刺殺するとか宴会を開いて敵を誘い酔いつぶれたところで殺戮などというのがそれである。
そういう場面を読むと胸が痛む。私は騙され征服された者達というのは征服者よりずっと純粋で無垢な心の持ち主だったのではないだろうかと感じるからである。
史実の大半は隠されている。
私達はごく小さな歴史の断片を見るだけである。
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