今時の檀家さんシリーズ

その1
20代のご夫婦が子供さんの病気平癒の祈願によく御参りに来てくださる。若いのに立派なことだと思い密かに応援している。
或る時、白いもこもこしたものを受付へ持ってこられた「念珠が切れたのでお寺に納めたい」とのこと。
よく見ると、切れた念珠をサランラップでくるみ、ティシュで包んである。
念珠をサランラップで包むという感覚がとても新鮮だった…

その2
若い男性二人が受付に見えた。にこにこしながら開口一番
「グッズを買いに来ました」という…
以前買ったお守りがとても気に入ったので車で2時間かけて買いに来たという。
授物であるお守りをグッズという感覚がとても新鮮だった…

※ちなみにお守りやお札は1年をめどにお寺や神社でお焚きあげしてもらうのが良いと思う。コレクションのつもりか古いお札をどっさりため込んでいる人が時々いるが、あまり良くないと思う。


その3
仏壇の御供え物は生臭物(魚や肉)を備えないのが原則である
厳密にはニラやタマネギなどの五薫の類も避ける。本山に居た頃、本尊にお供えする霊供膳(お供え用の小さな御膳と器のセットに料理を盛り付けたもの)を作らされ、最後にアクセントのつもりでご飯の上に白ゴマを振りかけたら、後から注意を受けた。厳密にはゴマもダメらしい。お坊さんの中には卵も供えるべきではないといって、マヨネーズを使ったポテトサラダを供えてもダメという人もいる

でも若い檀家さんの家へ行くと御弁当用のミニハンバーグなんかが霊供膳の上に乗ってたりする。たしかに小さいから載せやすいのはわかるが…
 
 その4
知り合いのお寺に男性が訪れ「阪神ファンなので自分の戒名の中に阪神という文字を入れて欲しい」とのこと。トラキチの鏡みたいな人である。そのお寺がどう対処したかまでは聞かなかった。本当に阪神という言葉の入った戒名を付けたのかちよっと気になるところである…