トンデモ宗教法人

【のんびりしてられない日記】

宗教法人「幸運乃光」(千葉県袖ヶ浦市)に対し経済産業省は3月28日から3カ月間の業務停止命令を出した。
同法人は「高島易断総本部」などの名称で鑑定士が新聞の折込広告で集まった消費者に「家族全員が地獄に落ちる」「祈願すれば因縁や怨念が消える」など根拠の無いことを告げ、数百万の法具や祈願を申し込ませた。
「高島易断教師募集」の新聞広告で応募してきた会社員らにマニュアルを暗記させて鑑定士に仕立てていた。鑑定では「家系断絶」「事業破綻」「肉体障害」などと悪い結果が出るようになっていたという。(産経新聞2008年3月27日、4月2日)

かなり頻繁に「易断による運命鑑定」の新聞の折込広告が入るが、以前から気になっていた。同様のものに「履くだけで痩せるサンダル」とか「着物モデル募集」(実態は高額の帯を買わせるらしい…)などなど…

一度、この種の広告についてどのように審査しているのか、公器である新聞としての自覚は無いのかと電話で問いただしたが、全く誠意の無い回答だった。

こうした営利目的の宗教法人の存在自体も論外だが、折込広告などで安易にその手助けをしてしまうメディアにも責任の一旦はある。今度、この種の広告が入っていたら、また文句のひとつもつけたい所である。

この幸運乃光について試しにネットで調べたらちゃんとホームページまであった。

幸運乃光 成龍寺  http://www.seiryuji.com/

霊園経営、水子供養、写経、座禅…行事も盛りだくさんで、ホームページを見るぶんには普通の「有難いお寺」である。

ちなみにこの成龍寺の信条の第2条には

    こころのやすらぎは嘘をつかない悪口を言わない正しい言葉から

と書かれてあって笑ってしまった。(多分、単立寺院なのだろうが宗旨宗派の記載が全く無い。)

 私達の心は弱いものでちょっと不幸が続くと、こういう輩の言葉に騙されてしまう。
 昨今はお寺と檀家さんのつながりが弱まりつつあるが、自分のお寺にもっと気軽に相談できるようになればこういう詐欺による被害も減るかもしれない。その意味で責任の一端は私達の側にもあるかもしれない…