冬の日のご馳走

昨晩から本格的に雪である。

雪が降るくらい寒くなると、薪で焚いたお風呂の暖かさがご馳走と感じられる。
身体の芯までほかほか温まる気がするのである。明らかに灯油で暖めたボイラーの温水とは違う。

但し、この時期は水が冷たくなっていて、熱いお風呂をうめるつもりで水を足しているとすぐにお湯が冷めてしまう。そうなると追い炊きしないといけないのでなかなか大変である。

日が暮れてから庫裏の外に置いてある薪を取りに行った。一番簡単に火がつくのは杉葉である。油を含んでいてよく燃える。だが、杉葉の入っているダンボール箱に手を入れる時は少し勇気が要る。中にムカデやマムシがいても不思議ではないからである。大丈夫と念じつつ暗がりに置いてあるダンボールに手を入れて杉葉を取る。


杉葉で小枝を燃やす
→竹に火をつける
→太い薪に火をつける


というのが基本である。毎日がキャンプみたいなものである(笑)

小枝を一掴み取って、焚き口に入るように折っていたら、その音に驚いたのか

ガサッ、ガサッ、ガサガサガサ…

庫裏の横の山の中に何か大きな生き物が駆け込んでいく音がした。途端に飼い犬が一斉に鳴きだした。

飼い主の危険はもっと早く知らせてよ…

多分、鹿だと思うのだが、やはり音だけ聞こえるというのはちょっと気味が悪い。

動物にとっては冬山の生活は厳しいものだろう。

お風呂に入るサルの映像を見たことがあるが、山奥に温泉があっていろんな動物が気持ち良さそうに浸かっていたら楽しい…(←宮沢賢治の童話にありそう)
寒くて餌もない冬山で暮らすのは大変だろうといつも思う。

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