2009-01-01から1年間の記事一覧

お経には何が書いてあるのか?〜心の中にあるカーナビのようなもの〜

境内の向かいにある鹿原公園に毎晩イノシシがやってきては、芝生をひっくり返している。 公園の芝生は無残な有様になってしまった。イノシシはどうやらミミズを探しているらしいのだが、ミミズから摂れるカロリーより土を掘り起こすことで消耗するカロリーの…

インド人シェフのブログでチャパティの作り方を学ぶ

【お坊様のレストラン】 最近、毎日のように小麦の全粒粉をこねて焼いたチャパティを食べている。 味付けは塩のみだが噛んでいるとじわーっと何ともいえない旨味がある。 材料は全粉粉と塩と水だけである。粉3か4に対して水1を加えて、生地がひとつにまと…

舞鶴観光の裏技

【舞鶴ご近所日記】 古いお寺ほど山の中にあったりしてとにかくアクセスが悪い。 兼務している多禰寺というお寺も大浦半島の山名にあり、バスも一日数本通うだけである。 タクシーを使うとなれば東舞鶴の駅から往復7000円もかかってしまう… 東舞鶴の駅前に舞…

赤ん坊の中にあるもの

【山寺の子育て日記】子供と暮らすようになってわが子が可愛いと思える反面、相変わらず失敗や分からないことだらけである…だが間近で赤ん坊を見ていると興味津々に思えることがいろいろある。これまで赤ん坊が泣くのは、オムツが濡れているとか、おっぱいが…

赤ん坊をあやしながら腸腰筋トレーニング

【山寺の子育て日記】 妻の実家にいた赤ん坊が山寺にやってきて5日目。慣れないので失敗ばかりである。 昨日は赤ん坊を抱えてミルクをやっているときにクシャミが出て、その弾みで赤ん坊の口に哺乳瓶をズボッ!と突っ込んでしまった。許せわが娘よ… 今日はオ…

魔女と宇宙船 〜五十嵐大介「魔女 第2集」〜

魔女 2 (2) (IKKI COMICS)作者: 五十嵐大介出版社/メーカー: 小学館発売日: 2005/01/28メディア: コミック購入: 10人 クリック: 68回この商品を含むブログ (169件) を見る 中古書店「復活書房」で前から読みたかった五十嵐大介「魔女 第2集」を100円で購入…

鹿の鳴く頃

午前中、表が賑やかなので外へ出ると小学生の一団が境内の向かいにある鹿原公園に向かって歩いていた。遠足らしい。 しばらくして若い男の先生がやってきた。子供達を境内に入れたいという。「本堂のあたりで動物がしきりに鳴いているので念の為見てきます」…

不味くて美味しい全粒粉のパン

【お坊様のレストラン】 食べ物にはいろんな味覚があるが時々私は<精製していない穀物の味>というのを食べたくなることがある。決して美味しい味ではないのだが身体が欲しているという感覚がある。 私はパンが好きである。好物といっていいくらいである。 …

禅宗の本格けんちん汁

【お坊様のレストラン】 お寺の本山の中には一般の方が読んで面白い出版物を発行しているところがあるし、お寺によっては本山から送られてきたそういった出版物を檀家さんに配布しているところもある。大抵はお寺の玄関に置いてあったりする。 もっともウチ…

ねんねんころりよ おころりよ…

昨日は妻の実家へ妻と子供を向かえに行った。 カーナビでは所要時間2時間のはずだったが、連休最終日ということをすっかり忘れていたのである。 カーナビに指示されるままに高速に乗ったら大渋滞に巻き込まれ、5時間以上かけてようやく妻の実家にたどりつい…

関西花の寺の公式HP完成のお知らせ

ようやく霊場会の公式HPが完成した。 是非ご照覧くださいませ。 【関西花の寺25ヵ所】 http://www.hana25.com/ 普段はヒマな山寺だが11月の紅葉シーズンになると大勢のお参りがある。 といっても忙しいのは2週間ほどである。それでも普段ヒマなのに急に忙…

思い出のおにぎり

【舞鶴ご近所日記】 先日、舞鶴市役所から問い合わせの電話があった。 舞鶴というのは終戦後に引揚者を受け入れた町としてしられている。 その数は1945年から13年間に66万に上る。「岸壁の母」は特に有名である。 その引揚げ者の方から問い合わせがあったそ…

とびっきりのアルギット葡萄

【舞鶴ご近所日記】 久しぶりにガツンとやられました… 今日はあるお宅で法事が終わって雑談していると施主の方が粗供養にといって大きな包みを取り出された。 地元のU農園の葡萄だという。地元舞鶴にとても美味しい葡萄があるというのは噂には聞いていたがま…

台風の放送事故

【YouTube漂流記】 台風一過である。 お寺の畑もイノシシよけのトタン板の柵がばらばらに吹き飛んでしまった… 午後は兼務している山寺を見回りに行ったがとりあえず無事のようで一安心である。 台風といえば有名な放送事故がある。 台風の強風に飛ばされそう…

  至高の「金の輪」

【山寺の本棚】 ※ 本稿では小川未明の「金の輪」の具体的内容、結末について言及していますのでご容赦下さい。 掃除、整頓と並んで<身の回りの物を減らす>ことはとても大切ではないかと思うことがある。 ついつい身の回りにためこんだものには自分の執着と…

羽田美智子=観音様?

最近、ブログのアクセス解析のサービスを利用している。 アクセスしてくださる方がどのような方法でこのブログにたどり着かれるのか興味があるのである。 もちろん先方の細かな個人情報などは分からないが、どのような言葉を検索したらこのブログに来られた…

闇あれば光あり

【今月の「寺門興隆」】 お寺の門前に法語などを掲げているお寺が時々ある。 お坊さん専門誌「寺門興隆」を読んでいたらお寺の門前の掲示板の写真が載っていた。 ひらがなで大きく かんしゃく と書いてから、「く」の字のバッテンが書いてある。 癇癪→感謝 …

幽斎の庭

【舞鶴ご近所日記】 本日は爽やかな秋晴れ。 今日は庫裏の前にある庭園の百日紅の剪定を行う。 百日紅の剪定は落葉期が望ましいと園芸書には書いてあるのだが、これから忙しくなるので早めに終わらせることにした。結構日差しが強く、麦藁帽をかぶる。 一日…

恐るべきプーさん

【山寺の子育て日記】 久しぶりに妻の実家にいる子供に逢いにいった。 部屋に入るとわが子は緑色の不思議なマットの上に横たわっていた。 マットにはキリンの首や椰子の木が生え、アーチからは動物の形をしたオモチャがぶら下がっている。眼がチカチカしそう…

流れる雲のように

本日は兼務している山寺で留守番の日である。 珍しいほどの秋晴れである。 このお寺はお参りの人も殆ど無いので心がぽっかりと空くような時間が流れる。 お坊さんになる前はこの仕事にひとつのイメージを抱いていた。山の上で暮らして畑を耕し、雨の日は本を…

三蔵法師と髑髏の首飾り

今日は小雨の中、徳島から観光バスでお参りがあった。小浜へ行く途中に寄られたとのこと。 徳島から来られた団体なので、軽い気持ちで案内する前に 「ウエルかめっ!」 と言ったらものすごいウケた…連続ドラマの舞台である美波町から来られた団体だったので…

「空っぽ」こそ役に立つ 〜加島祥三の「老子」〜

特定の国や民族の文化が自分にとてもぴったりくるという感覚を理解して頂けるだろうか。 私の場合は中国の文物にとても引かれるのである。 中国の言葉、風俗、文学、景色などに心を惹かれる。 前世は中国人だったかも…などと想像して楽しんでいる。 大学時代…

<胸>で考える <腹>で考える

【京都新聞観察日記】 今日は兼務しているお寺へ留守番に行き、本堂のご本尊にお茶をお供えしようとしたら、ご本尊の前の畳の上に紐のようなものと真っ黒な<唐辛子>のような物体がある。 嫌な予感がして電燈を点けると、紐に見えたのはマムシで、黒い唐辛…

高照寺“白萩祭”にて

関西花の寺では毎年、札所のお寺に集まって法要(花法要)が行われる。 今年は兵庫県養父の高照寺で花法要が行われた。 【高照寺】http://hana5.web.infoseek.co.jp/ 本堂の横の座敷で集会(「しゅえ」お坊さんが集まること)しているとジャズが聞こえてきた…

竜退治の騎士になる方法

【山寺の本棚】 昨日はW・カッツの「恐怖の誕生パーティ」をお勧めしたが、実はここ数年、殆ど小説らしい小説を読んでいなかった。この山寺に来て5年あまり経つが、映画を観たり、漫画を読んだりすることはできるのに、なぜか小説を読む気力がわかなくなった…

ワンコインで買える?最強の一冊 〜 「恐怖の誕生パーティ」〜

「何か面白い本無い?」 嫁ぎ先の農繁期が終わって暇が出来たらしい妹に尋ねられた。 こういう質問に対して用意できる究極の一冊はやはり…恐怖の誕生パーティ (新潮文庫)作者: ウィリアム・カッツ,小菅正夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1985/08/25メディ…

 漫画礼賛〜「『エロイカより愛をこめて』の創り方」「キリコ」

【山寺の本棚】「エロイカより愛をこめて」の創りかた (マガジンハウス文庫)作者: 青池保子出版社/メーカー: マガジンハウス発売日: 2009/06/12メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 11回この商品を含むブログ (11件) を見る「ほのぼの屋」という雑貨屋兼古本…

 善悪の彼岸へ 〜 渋谷アニメランド「機動戦士ガンダム特集」〜

【山寺のガンダム魂】 本日はお彼岸の中日である。 近くの松尾寺(西国観音霊場29番札所)でお勤めがあり、私も出資させて頂いた。真言宗だけでなく禅宗のご住職方も一緒に本堂でお勤めされる。 老若男女の大勢の参拝の方が一心にお参りされる姿はいいものだ…

YouTubeで「観音経」のお勤め?

【Youtube漂流記】 Youtubeを観ていたら「般若心経」や「観音経」がアップされていた。 お経というのはお坊さん個人の読み癖があったり、宗派によって唱え方の違いがあったりするが、下記はごく標準的な唱え方である。お勤めを自分で学びたい人には参考にな…

仏様との出逢い

昨日、地元の駅まで母親を迎えにゆき、山寺まで帰ってくると山寺の手前にある畑から灰褐色の大きな塊が飛び出してきた。イノシシである。続いてもう1匹。性別は不明だが若い成獣のように見えた。贅肉のない健康そのものの筋肉を震わせて、脱兎の如く?山の中…